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2023年11月11日土曜日

あっという間に20年超。


「次は旭川にも来てくださいよ!」で懇親会はお開き、時刻は21時を過ぎた札幌市内。北海道内から集まった各地のフィルム・コミッション達が自分が暮らす街について存分に語り合った3時間。
制作者も参加していたので新企画のロケ地探しの話になったり、「撮影あるある」や「FCあるある」の話になったり、世代も性別も立場も経験も超えてのワイワイは素直に楽しい機会。

ワイワイだった懇親会から遡ること8時間前、道内から13のFC(札幌市、小樽市、稚内市、十勝市、函館市、室蘭市、苫小牧市、旭川市、岩見沢市、夕張市、滝川市、えりも町、北海道庁)が集まり、映画の撮影誘致支援、そしてその後まで考える研修がスタート。

中でもえりも町は、町も出資する映画のクランクイン直近もあり、約4時間かけて研修に参加、一つも聞き漏らすまい!熱量が高かった。(帰りも約4時間かけて帰ると聞いてエール!)
ちなみに、えりも町の地域おこし協力隊は「映画制作」がミッション。

私はと言うとJFCの立場で皆んなの質問に答えたり、制作者との掛け合いで撮影支援の流れを紹介したり、えひめFCの立場では地域への波及効果や「離婚しようよ」などの撮影支援のリアルな実情を紹介したり。

「フィルム・コミッションって、大変だけど面白いですね!」と若手担当者。
「面白いよね!あっという間に20年過ぎちゃったもんね」と私。

ナイトエコノミー。


暖かい・・と感じた小樽も日が暮れたら(日没は16:14で愛媛より1時間早い!)急に寒くなる。今朝の気温は氷点下!
観光地として有名は小樽運河沿いを歩いていたら一画にテレビカメラなどが多数いて(おやっ?撮影か?)と思いきや、将棋の藤井八冠が竜王戦の第四局を小樽で行うとのことで記者会見?の直前だったとホテルスタッフに教えられる。

地域には日中の表情(≒生態系)と夜間の表情(≒生態系)があり、記者会見などは日中のできごと。シニアの方も多く、大勢のツアーもいたり。似顔絵描きの方も多かったり。
一方で夜は寒いので人出は少ないけど、行き交う人の多くはカップル。運河はイルミネーションで彩られ(昼間運行もあったけど)クルージングも映えたり。
夜だから足元が暗く凸凹が分からず、つまづきそうになるのはしょうがない。

やはり夜の楽しみ方次第で訪問地の印象は雲泥の差と思っていて、食事だけでなく、ゆっくり散策などできる運河はいい。
「ナイトエコノミー」の活性が言われ続けているけど、夏は気温も高いから外で過ごしやすいけど、冬は知恵と工夫が必要と再確認。
写真のように、これだけ雰囲気が違うのだからターゲットやシーンなどを演出すれば・・・と思いメモメモ。

2023年11月10日金曜日

アハハ構文。


“おじさん構文”
とは、Wikiによると「相手に対して親しくなりたいという欲望から、一方的に距離を縮めようとする内容が多い。しかし、例えば上司が部下にLINEなどで指示をするときに他意なく不必要な絵文字を使ってしまい結果的におじさん構文となる場合がある。」

また、派生して「~だわ」「~よん」「かしら」など、語尾から昭和感が漂い、“ぁぃぅぇぉ”などの小文字多用、絵文字の連続などが特徴の“おばさん構文”も存在する。

そんな構文の一つに“アハハ構文”を発見する。
“アハハ構文”の特徴は、どんな状況下(例:愚痴や独り言など暗めになりがちな話題の方が効果的)でも、最後に“アハハ”と笑いを含ませることで、聞き手がうまく反応できなくても、その場を和ませることができるのが特徴。
「私はニヒリズムのペシミストなんだよね、アハハ。」「道を間違ってしまった、アハハ。」
照れ隠し的な意味もあるかも・・・。

私もすっかり“おじさん構文”だけど気にしない。で、気にしない・変化に対応しないのが最も“厄介なおじさん(≒扱いにくい)”であることも承知。
今さら迎合してもズレること間違いなしだし、アンテナを立てて追い続けなければいけないのは大変!
合わせるのは他人ではなく自分自身。

まちづくりと映画。


小樽駅の気温は15度、ヒンヤリだけど陽射しは暖かくて気持ちいい!そして周りは中国語や韓国語を話す方々がスーツケースをゴロゴロ転がしている。
新千歳空港から電車に乗れば自動的に到着する小樽市は訪れやすい。途中に札幌があるけど約80分の移動。

昨年度は「ゴールデンカムイ」などの話題で訪れた研修。今回、小樽市に立ち寄った理由は「小樽の梁川通りを映画ロケ地に。商店主らが映画関係者とまちづくり」と言う見出しを小樽経済新聞で見つけたから。

これまで「上林暁を映画化したい!」などの相談を受けては地域づくりと映画について紹介してきたけど、似た内容だったので、興味深く読むと、既に
「テアトル・ド・ボッシュ(三浦友和さんや佐藤浩市さんらが所属する芸能事務所)」と映画制作を目的した会社を設立したとのこと。

映画制作を決めた背景などをお尋ねしたくて問い合わせ。残念ながら今回は会えなかったけど、梁川通りを実際に歩いてみる。道幅は広く、小樽運河もすぐ近く。
小樽運河周辺は国内外からのカップルが多くいたから「ファーストラブ」のような感じかな?

まちづくりに映画は相性がいい。だけど、映画の制作や公開は一過性なので、どう持続させるか?事例として知ることで他の地域の参考になること間違いなし。
小樽市のフィルム・コミッション担当者に聞かなくちゃ!

2023年11月9日木曜日

インプットとアウトプット。


「インプットとアウトプット、どちらが大事ですか?」と尋ねられたら、私は「アウトプットです。」と答えていて、その理由は「アウトプットには編集や構成が必要」から。
編集や構成と言うのは、咀嚼して分かりやすいよう整えたり、感想を入れたり、問いを立てたり情報に価値を付加すること。
これがないと、単なる情報なのでアウトプットの価値はない。情報自体に価値はない。

「インプット(≒溜め込み)好き」と揶揄される時もあるけど大事。思考の土台だし分母、根っこ。情報は点でしかないから、点が多ければ多いほどモノゴトの解像度はあがり、滑らかな多面体になる(分かりやすく形作られる)。
ただ、過剰に溜め込み過ぎると全ての点(情報)が有益とは限らずカスもあったりして解像度に影響するからリテラシー(分別、取捨選択)は必要。

同じく過剰なインプットは「消化不良」も起こしやすく、また1年前にインプットした情報と1日前にインプットした情報では新鮮さは違うから「賞味期限切れ」もある。

そんなことが起きないようにアウトプットがあるわけで、先日の「ゆめしま海道」も膨大な情報量に消化不良を起こさないよう、また、混ぜて解像度を落とさないよう“出力”したつもり。
私がアウトプットする場合は「シンプル」を心がけていて、多くのインプットでもアウトプットは一つに絞ってるつもり。

行先は試作の試作島。


GOOD MORNING FARM(GMF)の齋藤さんとは数回目のコラボ。
東温市、伊予市、砥部町、松前町、久万高原町、松山市の6市町の担当者が集まり特産品を活用した商品開発事業。
昨年度までは道後JIN六媛というジンの開発だったけど、今年度からピクルスに着手!ピクルス好きには嬉しい機会!
でも、ピクルスと言うと「ハンバーガーの間に挟まれたアレ」なイメージで脇役感が拭えない。

だけど、齋藤さんの聞くと素材には多様な広がり(ピリ辛系、フルーツなどを使ったデザート系など)があり、シロップ漬、オイル漬なども取り扱っていると知り、凝り固まっていた古情報をアップデートする所から開始。
しかし!既にアップデートを済ませ、事業開始を(待ってました!)と言わんばかりだったのが女性担当者たち。

既にGMF社の商品を食べていて「普段の料理がワンランクアップするんです!」「お酒と合うんですよ!」など感想を寄せてくれる。
そんな反響に「GMF社のメインターゲットって誰なんですか?」と尋ねると「30代-50代の女性です。」と、ズバリ!感想を寄せてくれた職員世代でドンピシャに響いていた件。

男性担当者からも「もっと柔らかい食感と思っていたけどシャキシャキして美味しい!」「チーズに合いそう!」など、事業の船出は滑らかに出発!行先は「試作の試作島」。

2023年11月8日水曜日

極端な話。


「ワンピースFILM RED」が、アンコール上映で国内興行収入が201億円、1450万人の動員を突破。日本歴代4位になる(「もののけ姫」と同位)
2022年8月6日の公開から2023年1月29日まで177日間の時点で興行収入は197億円、1427万人の動員。この期間、妻と姪っ子が鑑賞したことを記してた。終映後も書いていた。その後、配信もされて私も見た。
そして、終映から9ヶ月後、10月20日からアンコール上映が始まり4億円、23万人を上乗せ。

2022年の劇場公開作品は634本。10億円以上の興行収入は26本で合計収入は1042.5億円。22年の興行収入は1465.7億円だから、上位26本で興行収入の71%を占めている計算。
そして、608本を同じく残りの423.2億円で割ると6,960万円/本が608本の平均興行収入という強引な計算。

劇場公開作品の慣例は興行収入の50%は劇場側に渡るので約3,500万円が制作側の取り分。そこから制作に必要な費用(人件費など)を差し引くと僅かな利益、もしくは赤字になる可能性大と予測できる。

2022年で10億円以上の興行収入作品の内、アニメ作品は14本。
2022年は上位3作品が100億円超(ワンピース:197億円、呪術廻戦0:138億円、すずめの戸締り:131.5億円)という異常事態だったのは特記事項。

何が言いたいかと言うと、一般人の我々が広告などで知る劇場公開作品は氷山の一角、それも先端の更に端でしかない事実。
「映適マーク」の普及で今後、制作数は減り環境は改善されると言われているけど、極端な二極化が進む映画業界はどうなるのか?と。

タグづけされる。


「ソバーキュリアスですか?」と、お酒を断ったら言われる。「なんですか?ソバーキュリアスって?」「お酒を飲めるのに飲まない人のコトです。」「うーん、梅酒ソーダは飲むしな・・・でも、飲んでも美味しくないから飲まないです。それはソバーキュリアス?」「かもしれないですね。」

「LINE交換しましょうよ!」と先日の「シェアご飯」で一期一会の方に誘われたけど、「LINEもTwitterも(個人では)Instagramもしてないんです。Facebookだけです。」「何かしない理由があるんですか?」「対応が面倒で。」「手強いですね。」「忙しいと電話も出ません。」「それ、困るー!」と、面倒なヤツとして烙印(タグ)を押される。

「運転免許を持っていません。冷蔵庫がありません。」「えっ!?ミニマリストですか?ナチュラリスト?」「あえて言うならシンプリストかな?」

ミニマリストとシンプリストの違いは、一般的に「モノ」に焦点を置くかどうかにもあり、 ミニマリストは、あくまで「モノ」を減らすことで生活の質を高めることが目的。シンプリストは、人間関係や考え方など「モノ」以外にも注目しながら暮らしを豊かにすることを目指すとのこと。

と、言っても全ては「後付け」。ニヒリズム(虚無主義)のペシミスト(悲観論者)なコトは自覚してる。
ついでに言うなら性善説でも性悪説でもない性弱説(ヒトはうまれながらにして弱い)と思ってる。あなたは何だ?

2023年11月7日火曜日

吹っ飛ばしたかも!?


「vida con miel」
のオーナー夫妻も「Kitchen 313 Kamiyuge」の宮畑さんも「汐見の家/ねぎねぎ」管理人の工藤さんも「tsubuta SANK!」のオーナー夫妻も「Les Dix-Sept Bateaux」のオーナーも「USHIOチョコレート」の夫妻も「WAKUWAKU GAKKO」の高野さんも「70カフェ」のオーナーも移住者。
「しまでCafe」の律子さんだけが地元の方だった。余談だけど今回の同行者4名中3人も移住者。

そして、移住者の共通点は「スピード(判断の速さ)」。ガレットを提供している「Les Dix-Sept Bateaux」のオーナーは、移住3ヶ月後には店を開いていたという超スピード。
すると、推測だけど、これまでの常識というかセオリーで言う「事業計画書づくり」や「融資相談」などは吹っ飛ばしたかも?と思うスピードに、一つの仮説が生まれる。

それは移住先で仕事や職を始めたい人の多くは、ある程度の資金を確保していて、その資金力があるから判断も早い(遅かったら資金を溶かしてしまう為)。
提供サービスも自身の質が高いから、ユーザーも納得して自ら発信しなくてもユーザー達が代わりに発信してくれる≒評価。見栄えも良いからSNSに映えて、共感を得やすいのも特徴。

地元の人たちも納得せざるをえない移住者の実力(≒吸引力)を互いに引き出し合うのが、地域を持続的に発展させる協働の姿とみた!

知った気にならない!


「島の日々をめぐる本〜瀬戸内かみじまトリップ公式ガイドブック2023〜(発行:上島町)」は、使えるガイドブックだった。無料配布
数多くのガイドブックを見てきたけど、誤解を恐れずに言えば一部のガイドブックは、どこかからコピペしたようなペラペラな響かない情報で無駄と思ったこともあるけど、手間暇かけて当事者へ取材して編集もキチンとされてた。

で、誰が編集したかと思えばKitchen 313 Kamiyugeの宮畑さんのダンナさんと判明!そりゃ、当事者だもんね・・・となる。

他にも気になる店も多く、時間の合間を縫って行こう!となるも、店舗情報をよく見ると営業日が土日、金土日、火木土など、3日-4日も多く「水曜日、日曜日が定休日の店が弓削島には多いですよ」と汐見の家の工藤さん情報。
今回は偶然にも行きたい店が空いていたのでセーフ!(我々、持ってるね・・・となる。)。

営業日が少ないとは言え、こんなにも魅力ある店が
弓削島で多くなっているのは知らず、友人達に紹介しても満足いただけると結論。

「今回、弓削島&佐島しか行けなかったから、岩城島、生名島にも行きたいですよね!」となり、まだ業務途中で先もあるのに早速、次回を期待させる上島町はいいね!となる。
情報のアップデート!大切!

素材化には?


フィルム・コミッション的に言えば、立ち寄った「亀老山展望台」は旅番組や情報番組が好きだし、「大山祇神社」は「離婚しようよ」以来の訪問で当時を思い出したし、大山祇神社の「参道」は旅番組や海外作品での実績もアリ。

ちなみに参道の突き当たりの「宮之浦港」では新車のコマーシャル撮影をしたり、「大三島憩いの家」では「船を降りたら彼女島」、「台海岸」では「がんばっていきまっしょい(TV版)」のロケセットを建てて長期間撮影した思い出。

「佐島」で見た夕陽は美しく、朝陽としても撮影できそうだったし、実景だけだったら地中海やエーゲ海など海外の海として登場させても遜色なさそう。
「弓削島」の迷路のような細い路地は言わずもがな映画に相応しく、多島美が見える橋では車の走行シーンを提案できそう(走行車両も少ないし)。

「向島」に行けば「大林作品のロケ地(新・尾道三部作)です。」という看板を見て、どんな様子かと見れば納得したり。ただ、大林監督はロケ地紹介看板の設置には一言あった。
漁港からの眺めはアマルフィで見た景色と被らせてしまったし、晩秋なのにハワイのような雰囲気を味わったり、物語を感じさせる所が多かったのが感想。

しまなみ海道・ゆめしま海道の島だけで映画が作れそうで、これらをどうやって素材化して制作者へPRできるか?大きな宿題。

2023年11月6日月曜日

夏に逆戻り。


予定より早い到着と分かり急遽、寄り道先を探すと村上海賊が築いた牙城の一つ「因島水軍城」が近くにあると分かり立ち寄る。
海賊と水軍の違いが分からなかったけど、広義で捉えれば同じ、狭義で捉えると「蛮行な輩 or 守護者」のようで、時代によって捉え方が違うことを知る。
到着すると、後ろからどこからか来た軽トラも到着し、おじいさんが城門を開けてくれる。「ワシはボランティア。休みの日は早く来る人がおるけんな」と、私たちのことだった!

教えてもらった「立花食堂」は海沿い道に建つ、広い敷地にある平屋カフェ。隣には物販も併設されていて、11時のオープンに合わせて行くと、サイクリストや車での観光客が次々と吸い込まれていく。
メニューはカフェメニューの他にラーメンや定食もあり、食欲がそそられたけど(ガレットを食べるんだ!)と見学で退散。今度はちゃんと食べに行こう。

「70 cafe」は全てが終わった帰り道、立花食堂がある道路を更に進んだ所にあるスタンド式のテイクアウト店。
アメリカンな雰囲気は店主の好みで、敷地の奥にはオシャレな家もあり、聞けば店主家族の家で、気に入ったココを購入して道路に面した敷地はカフェに。
「ブルースカッシュ」を頼んだらハワイアンな飲み物で、目の前は海、暖かさもあり夏景色。
一泊二日で盛りだくさんのリサーチは終了!

居場所づくり。


尾道自由大学は、2009年に開校した「自由大学」の姉妹校で、2012年に自由大学を訪問。そして、その縁で教えていただき色々と話を聞かせてもらったこれまで。
ただ、尾道自由大学は2023年4月に閉校し、新たにWAKUWAKU GAKKOとリスタートするとのことでアポを入れると祝日にもかかわらず、お会いしてくれた高野さん。

実は高野さん、10年前にお会いした際に対応してくれた小川さんのダンナさんで、ご縁にビックリ!ちなみにガンツウのNさんともお知り合い!世間は狭い!

地域づくりについて、現場に立つ当事者から聞けるのは貴重で、特に子育ての真っ最中の高野さんには「教育」は最重要事案で、教育を取り巻く環境(経済、観光、子育てなど)を自分たちごと化する・行動するにはどうしたらいいか?を率直にお話ししてくれて、メモメモ。
ココ大付属学園は、保護者や地域などのニーズに応えてるかな・・・と思わずにいられなかった。

市民大学も生涯“学習”だから、教育を内包する【学び】についてギュ!とネジを締め直すことができたのは私の収穫。
写真の建物は子どもたちの居場所として整備している最中で、1階は幼児、2階は少年・青年の居場所。
拠点の大切さはココ大付属学園で染みているけど、自分で整備して運営できるか?と言われると考えてしまう大ごとをコツコツと3年以上続けている高野さんから刺激をいただく。

Les Dix-Sept Bateaux


「ガレット」はクレープのような見た目、形だけど原材料はそば粉を用いているフランス料理の一つ。
教えられた道を進むと漁港(湾)に辿り着くも更に奥へ。すると行き止まりに間口が3mほどの二階建ての小さな建物があり、そこが「Les Dix-Sept Bateaux(レ・ディセット・バトー)」フランス語で「十七艘の舟」と言う名のガレット屋。

「小さい店で予約優先だから入れないかも・・・」と教えられていて入店するもやはり入れず。
でも、店の外は?という交渉を成立させてくれた同行者Oさん。
漁港を目の前にガレット(私は自家製塩バターキャラメルと胡桃&スュクルヴァニーユと檸檬/写真手前)をいただく。

聞けば店主は東京でもガレットなどを提供している二拠点事業者。お一人で回し
ているので、調理やサービスを考えれば小さく営業するのは当然。
そんな所へ突然来た我々にも気遣いいただき大感謝。それにしても食べながらの風景は日本なのに、アマルフィのように見えたのは私だけ(笑)

そして忘れられない特記事項は、お婆さんが散歩で目の前を通り過ぎたのだけど、そのお婆さん、ベレー帽、綿シャツ、ベージュのベスト、チノパン、革靴という身なりで、モデルかと思い、声をかけると「80を超えてるけどオシャレが好きでね、恥ずかしいわ」と、照れて帰られる。
お会いした時だけでなく、普段からオシャレをしてる80歳超が島、漁港にいることに驚く。

2023年11月5日日曜日

tsubuta SANK!


弓削島→因島→向島、津部田地区に入る。9時に到着したのはカフェ&アイスクリームのtsubuta SANK!(サンク)さん。朝7時からカフェはオープンなので観光客やサイクリストにとって、ありがたい店。
ちなみに店名は津部田三区だからtsubuta SANK!。

手を振って待っていてくれたのはNさん。Nさんは「いしづち編集学校」の研修生(ちなみに彼女が発表したアイデアは石鎚山系を眺めながら楽しむスパイスカレーのキッチンカー)。
今は瀬戸内海を宿泊しながら運行する豪華客船(と、言うのか)ガンツウの乗務員。

互いの近況報告にワイワイしてると「アイスクリームができました!」とオーナーが教えてくれて朝アイス。SANK!定番の「ソルティ・ミルキー」と期間限定の「マロン・マロン」のダブルをいただきながら、向島在住のNさんから情報をいただく。

「tsubuta SANK!」のオーナー夫婦は移住者。2022年9月オープンとのことで1年余り。続々とサイクリスト(海外の人も多く!)がやってきた!そう言えば今日から連休。
オーナー夫婦もサイクリストとのことで納得。

「立花食堂も人気ですけど、ガレットを提供してる“レ・ディセット・バトー”は素敵ですよ!」とNさん。(向島でガレット!?)と思いつつも「ガレットを食べに行こう!」となる。
Nさんは、この後ガンツウで勤務とのことでまたの再会を約束してお別れ!

シェアごはん


「シェアごはん」と聞いて思い出すのは、その昔、ランチを知らない人と食事する一期一会のマッチングサービス。日本にも上陸したけど、いつの間にか消滅した。
「夕食は“シェアごはん”です。」「それってナニ?」「宿泊者同士で夕食を作って一緒に食べるそうです。」と教えられ、「汐見の家」に着くと既に夕食準備が始まっていて、管理人の工藤さんと若い女性二人が台所で忙しくしてる。

7名が揃い、初対面同士ながら食事を囲んでワイワイお喋り。こういう時のコミュニケーション能力って大切。こういう一期一会が日々続いていると思うとスゴい。
Tさんは日本周遊の旅を車で続けている方で、仕事も辞め、住まいも引き払い、ADDRESSに登録してあった「汐見の家」を利用。翌日は高知へ行き、四国周遊へ。

Mさんは高知県出身のタイマッサージマスター。以前は店舗を構えていたけど出張型に変更、「汐見の家」へは、弓削島でのイベント参加ついでにヘルパーとして滞在。
ヘルパーと言うのは宿代が0円の代わりにお手伝いする制度。長期滞在にはうってつけ!

これこそ一期一会。たぶん、この先会わないと思うけど、この出会いは忘れない。
食事(アジフライ、炒め物、揚げ物など)は美味しく、3時間の滞在で1,000円/人。

そして翌日も6:30から朝食も汐見の家でいただく、卵焼き、炒め物、ノリなどをワイワイ食べて500円/人。
これをプライスレスと言わずに何を言うという感じ。

燻された夜。


夕飯は自分たちでも用意できたけど、「ねぎねぎ」から徒歩数分の所にある姉妹宿?「汐見の家」でいただくことに。
19時に汐見の家に到着すると、こちらも平屋の古民家で、灯りがついてる台所で夕食が準備中なのが見えた。

「こんばんはー、おじゃまします。」と玄関に入ると掘りごたつ式のテーブルに7人分の箸が並べられていて、(私たち以外に管理人、その他に二人?)と思いつつ台所へ。
3人が所狭しと動いていて、夕食準備のお手伝い。「汐見の家」の食事は「シェアごはん」というシステム。

食後も歓談が続き、「お風呂が沸いてるので、入っていきますか?」と誘っていただき、利用させていただくと時刻は既に22時過ぎ!翌日も朝が早いので洗い物をして「ねぎねぎ」へ帰る。
辺りは真っ暗で虫の鳴き声しか聞こえない静寂な夜。

「ねぎねぎ」へ戻るも、相変わらず玄関の引き戸はガシガシッ!でエイッ!とあけて就寝準備。
蚊取り線香を私の部屋で預かり、ずっとつけていたら蚊はいなかったけど、燻されてしまい翌日は蚊取り線香の香りが染みついてしまったのはナイショ。

でも、用意されていた布団はフカフカでぐっすり快眠。翌朝は5時起床、散歩して6:30に再び、汐見の家へ向かい朝食&チェックアウト。
外観とは違う快適さの「ねぎねぎ」は、一棟貸しで8,000円/日という破格の値段。

2023年11月4日土曜日

一棟貸し「ねぎねぎ」。


弓削島で泊まったことがあるのは「民宿中塚」と「フェスパ」。当時(10年ほど前)は数えるほどしかなく、佐島に泊まった時は「開発センター」に雑魚寝だった。
今回は「ねぎねぎという一棟貸の古民家です。」と教えてもらい、(おぉ、古民家!)と思っていたら「弓削高校の学生と改修を続けている古民家です。」と説明が追加されて(改修中?)となる。

ナビの誘導通りに路地を進み、目的地到着と告げられたのは「敷地は雑草が生えた“かなり”ワイルド」な平屋の古民家で、その外観に一同、一瞬目を疑う。
まず玄関の建て付けに一苦労で引き戸が開かない(笑)。エイッ!と開けて中に入ると、トイレ+台所+8畳の和室が4部屋、ふすまで仕切られていて快適な広さ!
そして、台所隣の引き戸をあけると細長い土間の通路を発見、壁には電動工具などDIY用具が並ぶ。

細長い土間の通路の先には「階段状の風呂場」があり奥は「五右衛門風呂(お釜型風呂)」。
ワイルドな佇まいに「面白いね!」となる。
我々は4人だったので一人一部屋を割り当て、荷物を下ろし雑談してるとプッ〜ンと蚊!11月なのに、さすがワイルド。
蚊取り線香を見つけて火をつけると香りは季節外れの夏。どうなる!?私たち。

Kitchen 313 Kamiyuge


「島の日々をめぐる本〜瀬戸内かみじまトリップ公式ガイドブック2023〜(発行:上島町)」P36に掲載のベーグル屋「Kitchen 313 Kamiyuge」の閉店時間は15:30。
「vida_con_miel」を15時過ぎに出発!10分ほどで到着予定とナビゲーション、果たして間に合うか!?

で、やはり近くに到着したもののたどり着けず、降りて細道を進むと焼杉で壁が真っ黒の
「Kitchen 313 Kamiyuge」がドッーン!と現れた。そして(んっ!?)と、よく見ると「登録有形文化財(文化庁)」のプレートが飾られていて(えっ!登録有形文化財でベーグル屋?)となる。
築100年超の実家は長らく空き家だったが、13年前に弓削島に移住した宮畑さんが9年前にオープンしたベーグル店。

全くの初対面だったのに、弓削島などの魅力を色々と教えてくれる宮畑さん。
「実は今日はKitchen 313 Kamiyugeの9周年の記念日なんです。」と特製クッキーのおもてなし。
そして、ナント!宮畑さんの誕生日でもあり、初対面の方に「誕生日おめでとうございます!」という不思議な出会いとなる。

で、肝心のベーグル(パンは弓削島に来てから独学で学んだ)はガイドブック通りにモッチリで、ベーグル好きには大満足な味。

緊張するカフェ。


愛媛県上島町発行の「島の日々をめぐる本〜瀬戸内かみじまトリップ公式ガイドブック2023〜」のP.37に目が止まった同行者。
店名を見るも「vida_con_miel」が読めない!
「島の日々をめぐる本」は2021年に第一刷、2023年に第二刷と好評な証。そんな本に紹介されているのだから、素敵な店に違いない!と店名も分からずGO!

「しまでCafe」を出たのが14時過ぎ。「vida_con_miel」の閉店時間は15時!急ぎナビを頼りに辿り着くも(ここでいいの?)となる。と言うのも看板がない、フツーの家。
同乗者に確認してもらい、ココ!となるも「マジでスゴいっす。見てくださいよ!」と驚きの表情で手招き。何がスゴいのか分からず入店すると・・・。

愛媛では見たコトも感じたコトもない、東京でも味わえない「美術館、ギャラリー」と同じ雰囲気&しつらえの空間に飲み込まれてしまい「話し声」が小さくなってしまう。

調度品、什器のこだわり(一脚ずつ違うし、手作り?など)もスゴかった。
メニューにはフィンランドの国民的詩人、ユーハン・ルードヴィーグ・ルーネベリ(1804-1877)の詩がページ毎に書かれていて、店主のポリシーが随所に溢れてた。
席も大きなテーブル、小さなテーブルしかなく、静かに過ごすことが前提のようで、まさに空間に浸るギャラリー。
緊張しながら(良い意味)ダージリンティーをいただく。