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2024年3月15日金曜日

潮流。


マーケットは市場の鏡なので、トレンドと言うか、潮目というか、キチンと見ると、これからの時代が見えて、今年のFILMARTでは大きく3つのトレンドを確認。

一つ目は「アニメ作品の躍進」。これは去年のFILMARTでもそうだったけど(実際はもっと前から)、拍車、勢いづいていて、アジア圏であろうがヨーロッパ圏でも顕著で、かつクオリティも高く、その高さゆえに「表現手法」がファンタジー系から劇画系、超リアル系などバラエティ豊かになる。

この背景にはアニメに慣れ親しんで育ったクリエイターも鑑賞者も若い世代が台頭してるから。

二つ目は「作品の多様性」。驚いたのはのFILMART入り口は“つかみ”なのでド派手な装飾物でのPRや巨大なモニターで作品紹介をしてるけど、その巨大なモニターに映ったのは男性同士がキスをしているアニメーションで、思わず立ち止まってしまった。
いわゆる「BL(ボーイズラブ)系」で、理解はしても慣れぬシーンがドーン!と映し出されたのには驚いた。

作品の多様性と言えて「あれはファンタジーですよ。」と、冷静に教えてくれたのはJFC事務局長。(そうなんだ・・・。)

三つ目は「撮影テクノロジーの小型化」。もう巨大なスタジオや巨大な装置は不要かもしれない・・・。カメラはiPhoneでも十分だし、クレーンもコンパクトでプログラミングで全自動撮影。カメラマンはカメラではなくPCを操作。

日本では特に人手不足に陥っているから、この流れはプロとアマの境目をいづれ消失させる。
こういう機会での役目は数年先を見るのが仕事だけど、着実に現実化してる。

2024年3月14日木曜日

レセプションのハシゴ。


「もっと、会おうぜ!」とリップサービスしてくれる一年に一度しか会えないTIFFCOMのCEO椎名さん。
オープニングセレモニー後にわざわざ、JFCへ立ち寄ってくださり意見交換&情報共有。

これが日本だったら、アポを入れて会議室でキチンと構えて&整えて・・・だけど、ココは香港&マーケット。気軽に話せるのがいいし、20歳以上も年下な私を面白がってくれる。

そんなTIFFCOMは10月31日から11月1日に開催とTIFFCOM主催のレセプションで発表。
このレセプションは招待制なので、面白い人が来場して意見交換&情報共有。
フィルム・コミッションは制作現場については知ってるけど、外縁のコトは同じ映画なのに知らないこと多し。
対面で話すコトってメールや電話の内容と全く違うし、得られない情報が多いのは本当。

1時間ほどでTIFFCOMのレセプション会場を後にして向かったのは、次のレセプション。
向かった会場は映画に出てきそうな夜間なのにプールが照らされてテーブルにはユラユラと火が灯るホテル。

「香港で繋がろう!」と映画関係者のほかに、国の文化担当者、国際映画担当者など、これまた普段では絶対に会えない人たち。

そして「次のレセプションに行くから」と去る人々。レセプションのハシゴって・・・。

映画は世界共通語。


ジャパンFCブースは連日大盛況。インドネシア、韓国、中国、香港、シンガポール、フィリピンなどから撮影相談。日本からも共同制作の話が持ち込まれたり。

内容も企画にリアリティを出す相談だったり、撮影の季節だけは決まってたり、日本でのロケーションを探していたり、インセンティブを探していたり・・・縦横無尽の相談内容に対応する各FC。その合間に愛媛県の紹介もさせてもらう。

ジャンルも色々で、人間ドラマ、遠距離恋愛、スポーツなど色々ある中で、ふと気づく(と、言うか知ってしまう)。

個人の意見&感想です。タイやフィリピンでは「一定数でホラー作品」が支持されていて、それも血しぶき、殺戮系なスプラッター作品よりも「Jホラー」とも言われる貞子や呪怨などのゾクゾク“身の毛がよだつ”怖い系が人気のよう。清水崇監督は向こうでも有名らしい。
ホラー(映画)って世界共通語なのね。私は怖いのが苦手だけど。

写真は各地のFCが車座になって映画制作者の話を聞いてる所。制作者にとっても日本各地の情報が聞けるっていいと思う。ちなみに他のブースで車座になってディスカッションしてる様子は見てないから日本独特なのかな?

「今年から来年にかけて3-4本は確実に来ますね!」と数本のディスカッションを終えて手応えを教えてくれたFCたち。実り多い機会でよし!

海外作品誘致策。


制作会社やプロデューサーにとって制作費の抑制は職業上の使命、事情はよくわかる。
日本でフィルム・コミッションが誕生して20年以上、世界のFCと比較すると「制作費のインセンティブ(優遇制度)」は脆弱で、制度の必要性を関係各所に働きかけて、内閣府での検証を経て今年度から経済産業省の主管で始まった日本のインセンティブ制度。

これでインセンティブが「ある or ない」では「ある」になり、海外制作者の反応は格段によくなった。「制作者に提示したら半数以上が、“話を聞きたい”と言ってきました。」が物語っていて出だしは上々。

だけど、世界は既に何十歩も先に進んでいて、「ある」の段階から次段階の内容や質が問われていて、制作費の25%のキックバック、地元のスタッフを撮影期間に雇用したら50%補助など、メニューが豊富になり、撮影誘致の決め手の一つが「資金提供」になって久しい・・・。

日本ではこれまで、100万円、700万円など各FCが独自に助成金や補助金という名目で出していて成果を出しているけど、今度は「資金調達ありき」で相談してくる制作者が現れたり。
世界と同じ土俵にあがると否応なく渦に巻き込まれるというか、Welcom to シビアな世界へ。

制度はできたから積極的活用だけど、インセンティブが誘致の全てではないと思わせる“何か”が必要だけど、やっぱりそれは唯一無二のロケ地(SHIKOKU Island,SETOUCHI SEAと伝えると知ってる人多し!)と、自分に言い聞かせ。

2024年3月13日水曜日

英気を養った値段は。


「フライドカラマリが好きなんだよね。」「それって、イカリングのことですか?」「そんな感じ。」「えっ〜と、ありますよ!イカフライ。」「おぉ!いいね。じゃあ、それが食べたい!」の後は、茨城FCの通訳の方が香港語で店員に伝えてくれて、出てきたのが写真の品。

初日が終わり、札幌FC、茨城FC+通訳さん、堺FO、広島FC、福岡FC、沖縄FO+JFC、訪れていた某会社、単独参加の東京LB、そして、この度、めでたく香港在住の映画関係者と結婚が決まった大阪FC担当者と総勢20名で決起集会!そして「結婚おめでとうー!」

次々と出てくる料理に舌鼓。異国情緒たっぷりの味付けに「うまい!」「美味しい!」「辛い!」「(ビール)おかわり!」の3つの言葉しか出てこない語彙力の乏しさ(笑)。
それもそのはずで、茨城FCの通訳さん推薦で普段から利用している店とのこと。やはり、地元の人の推薦に間違いない!

で、写真の「フライドカラマリ」到着。「なんで、フライドカラマリが好きなんですか?」「よくぞ、聞いてくれました!話が長くなるけどいい?」「いいえ、結構です!」とほろ酔い気分のメンバーから拒否される(涙)。
ちなみに去年もフライドカラマリを香港で食べてた。

飲んで食べてしゃべって翌日の英気を養った金額は250香港ドル/人(約5000円超)。
「コンビニでは品が小さい割に高いと思ったのに、この店は安い!」はコスパ&満足度の良さ。

2024香港FILMART開幕。


2024香港FILMART開幕!各地からコンテンツやIPなどを持つセラー(売り手)やバイヤー(買い手)が集まるほか、フィルム・コミッションや制作会社、技術会社など30以上の国と地域、700以上が参戦するアジア最大級の映画・映像マーケット。

中国、台湾、韓国、フィリピン、マレーシア、タイ、イタリア、シンガポール、マカオなど多くの国が出展。日本からはナショナル・フィルムコミッションとしてジャパンFC+札幌FC、富山FO、茨城FC、堺FO、広島FC、福岡FC、沖縄FO。

オープニングセレモニーは招待制とはいえ、大勢いて、歓声と共に壇上にあがった人をみて(あっ!招待状の人!)となる。でも誰だか知らず、有名な俳優さん?爽やかすぎ!
今年は香港FILMARTを含む、香港エンターテイメントEXPOが20周年ということもあり、界隈では大盛り上がり。
周年祝いと直接関係ないと思うけど、タイからは王女様もいらして、ブースはお祭りムード。

招待制だから各界の代表らも多く、昨夏に韓国プチョンファンタスティック国際映画祭で再会したジェニファーのほか、日本からは「一年に一回しか会えないですね!」と言うと「なんだよー、もっと会おうぜ!」と返してくれたのは椎名さん(TIFFCOM_CEO/普段は会えない映画界の重鎮)。

こういう国際機会に参加すると、各界の要人、重鎮が集まるから、情報や情勢などが把握できて面白い。お金と時間の使い方を学ぶ。

ただいま、香港。


到着の香港は雨。気温16度、湿度はメチャ高め。この何とも表現し難いモワッ!とまとわりつくような湿気、そして独特の匂いが(あぁ、香港ー!)という感じで、一年ぶりの香港。
一年前も、この「モワッ!感」を感じてましたな。

ガンガン追い抜き、サッと車線変更、ヒョイ!と隙間を縫って走るタクシーに(事故ったら死ぬな・・・)と思っていると、もう街中。相変わらずのニョキニョキな高層ビル群。
日本では地震が多いけど、香港は硬いプレート上にあるから地震がないと聞いたっけ。

昨年に比べ、会場周辺のホテルは激高で諦め、徒歩20分ほど離れたホテルでの宿泊。
準備を終えた帰り道で迷う=ワクワクの開始!でも雨だし、腹も減ったと、美味しそうな飲食店を吟味しながら歩いていると人々が次々と入っていく店を発見、後を追い入ると女性から「♬*♡§!○£★♯◎§◀︎🎵〜」と声をかけられ、何を言ってるか全く分からず。

店内は狭く満席だったから「満席です。」「一人?」「店内?持ち帰り?」など彼女の言葉を想像して「To Go」と言うと、一人で料理を作ってるおば様(写真)が「OK」と指ワッカで答えてくれて「持ち帰り席(レジの横)」に通される。正解だったのかな?

で、メニューは英語表記もなく香港語と写真のみ。見た目だけで注文したのは「パイコー麺」と思いきや、実際は「こんにゃく麺+豚肉」な感じで、スープが美味しく、71香港ドル(約1500円)。

唐辛子ソースもつけてくれて、さらに迷いながらホテルへ到着。この冒険感が好き。

2024年3月12日火曜日

香港へ。


前泊は泊まるだけだったので安ホテルに泊。翌日は関空までの送迎付き。6:30に出発、所要時間25分間、さすが関西人と言うべきか「どこへ?→香港」「仕事?→仕事」「何回目?→数回目」「ワシは海外に行った事がない→ぜひ」と、話している間に関西国際空港到着。

JALカウンターへ行ったら、実はキャセイパシフィック航空のコードシェア便と分かり、キャセイパシフィック航空のカウンターでチェックイン。
キャセイパシフィックのラウンジが使えるとのことで、せっかくなので利用させてもらう。

朝食がまだだったので、フルーツやヨーグルトなどをいただき(もう少し食べたい・・・)とよぎるも(この後、機内食が出るしな・・・)で理性が勝つ。

搭乗してほどなく、機内食の案内があり「チキン&ポテト(写真)」を注文。
隣席のシニア夫婦がCAの英語が聞き取れず困っていたので、「2種類(チキン&ポテト、シーフードライス)しかないので、一つ一つどうですか?」と伝え、了承を得てCAに「One of each.」と伝えて食事にありつく。「ありがとさん!」と、イキのいい関西弁の方だった。

毎回思うけど、機内食ってどうして不思議なメニューになるんだろう?チキン&ポテト、蕎麦、パン、フルーツ、アイスクリーム。エコノミーだからかな?

フライト時間は3時間45分。食事して映画(フェラーリ)を見終わったら、もう着陸体制。雲の中へ入る。

ただのアート好き。


松山空港でミモザのPRを見た後は、そのまま伊丹空港へ出発。乗り換えの大阪駅で(何かないかな?)と調べたら、阪急梅田でDIESEL IN ARTという展覧会で行われていることを知り、無料だったので行ってみる。

先日はジェフ・クーンズのブルーダイヤモンドなどが百貨店で展示販売されてたし、THE ART HOUSE(日テレ企画)では新進気鋭のアーティストの展示即売会が行われたり、気になっているから情報が入ってくるのか、そんな機会が増えたから、よく目にするのか?

今回も新進気鋭の6組が紹介されていて、ポイントはDIESELのキュレーションということもあって、作品と洋服やバッグ、靴などと一緒の空間に置かれていたこと。

なので商品も一種の作品とも読み取れて、アートとファッションの垣根がないというか延長上というか、多くの人が通り過ぎてた。

でも、よくみるとJUN OSON(ジュン・オソン)の作品は、左の男女が93万5千円、真ん中の女性が44万円、右の電話を持つ女性が62万7千円。
当然、買えない値段だけど、先日は847万円、4,000万円、9,000万円の値札も見たからアートシーンはバブルなのか?

ただのアート好き。購入しようとは思わず、こうして0円で見れることで満足。
THE ART HOUSEでも言っていたけど、これらの作品から将来、とんでもない額で取引される作品が出るかもしれないのだから、推し活としても成立しそうなアート鑑賞。

2024年3月11日月曜日

トリビアだらけの津山市。

わたせせいぞう_ハートカクテル風シャッター

ホルモン焼きうどん、ヨメナカセの他にも「味よしの横綱まんじゅう」も名物のようで、60年以上の歴史があるとのこと。巷でいうと「大判焼き(黒あん/白あん)」。
特記事項は大きくてズッシリなのに税込100円という安さで、ひたすらおば様が焼いてた。

そして「コーヒーって“珈琲”と漢字で書きますが、その“珈琲”という当て字は津山市発祥なんですよ。」「???どういうこと?」となり、津山市の観光サイトには以下の通り。

津山藩医であり蘭学者の宇田川榕菴(うだがわ ようあん)は幕末の頃、西洋からもたらされた医学や化学などの翻訳を行い、珈琲という字はオランダ語のkoffieに漢字をあてる際に、「珈」は女性の髪につける玉飾り、「琲」は玉飾りの紐の意味があり、枝に連なる赤いコーヒーの実を表した。

多くが知らないトリビア。そのエピソードで津山市が珈琲のメッカに・・・とはならなかったようだけど、今からでもやりようはある。

そして津山市出身と言えば「B'zの稲葉浩志」で、駅はもちろん、商店街など至る所でPRしていて全振りの様子。これも聞けば8月に凱旋ライブがあるようで今から盛り上がってた。

「芸人のウエストランドも津山出身なんですよ!」と教えてもらうも誰か知らず申し訳なかったけど、そもそも「ウエストランド」という商業施設があって津山市民なら誰もが知っている所から命名とのこと。

書かないと忘れてしまうと思い備忘録。

セッション。


わざわざ時間とお金をかけて県外の知らない土地へコワーキングに行くのは当人の意思。
行こうと思わせる動機は旅好き、人が好き、気分転換、出稽古など人それぞれ。
そんな中で参加の動機を「有休消化」と教えてくれた人が複数いて、(その視点があったか!)とメモメモ。有益と思う。

今回、シロヤマテラス津山別邸というホテルに宿泊させてもらったけど、せっかく時間とお金をかけているのだから・・・というギブ&テイク的な発想をすると、宿泊先のクオリティ&ホスピタリティは重要。

今回、事務局が女性、参加者も4名が女性だったことから、その点も考慮されたのかも。
でもその結果「すごく良かった!」は全員の感想で、日常からの解放という意味でも、地元食材、大浴場、サウナ、トレーニングルームなどが整っていて大満足。
個人的には洗濯の必要があり、2時間で洗濯から乾燥が完了する“いい洗濯機”で大満足。

プログラムも地元企業と直接関われたので、普段とは違う脳ミソを使えたし、体も動かせたし、何よりも一期一会で知り合った方々との即興のようなセッションによるアイデア構築は普段ではできないので楽しかった。

3泊4日という期間はギリギリセーフだったりアウトだったり。
愛媛県鬼北町でも同じような3泊4日のコワーケーションプログラムを実施したけど4日間を確保できるか否かは、ほんとギリギリ。かと言って2泊3日では物足りないしな。

今回書いたことを、エールラボえひめのコラムとして再構成しなきゃ!

2024年3月10日日曜日

10時間で最終発表。

前席右がトドさん

ご提案はオープンラボ改めわくわくラボの開設」となった我らIKOMAロボテック班の事業アイデア。

中間発表に約5時間、それから最終発表まで更に約5時間の計10時間かけてゼロから作り上げた事業アイデアは自画自賛の内容と発表になる。


岡山県内でも有名なIKOMAロボテック社と言えども課題を挙げればキリがなく、例え課題を改善したとしてもマイナスからゼロになる程度。

それならば未来志向で、ゼロからプラスの方が良いと、着目したのが課題の一つだった活動が停滞気味のオープンラボわくわくラボと改め、ワクワクが生まれ続ける場所への転換をはかるアイデア。


実際に会社からラボ長に任命されたトドさんを主役に事業構想。「楽しい!楽しい!ワクワクする!」というトドさんの共感もあり、描いた事業アイデア。


「じゃあ、発表は誰がする?」となる所で、私から間髪入れずにトドさんにお願い。

我々でも発表できるけど、それでは伝わりにくい感じがして「トドさんの言葉で、資料を追わず、思うままにプレゼンしてください。」と、伝えるとトドさんも納得してくださり、津山市の課長ら20名以上の前で、事業アイデアを自分の言葉で発表してくださり、ジ~ンとなる。


慣れぬ発表だったにもかかわらず「自分たちごと化」として昇華した瞬間。

エコ贔屓だけど、我々の班の発表が最も印象的だった件。私も自分の役目を全うできた感。

コワーケーション考察。

特別ラウンジから見える津山城

ネットで調べると「コワーケーション」とは「企業の合宿やオフサイトミーティング時に最適な滞在施設、研修・体験コンテンツ、そして必要な機材準備まで手配するコンシェルジュ型サービス」とのこと。

似た言葉の「ワーケーション」は、「テレワーク等を活用し、リゾート地や温泉地、国立公園等、普段の職場とは異なる場所で余暇を楽しみつつ仕事を行うこと」と観光庁が定義してた。


ちなみに「ブレンデッドトラベル(ビジネス+旅)」と提唱したのはグーグルのトラベル部門で、実践しよう!とスペイン→イタリア→オーストリアへ旅をしながら仕事もしたのは2023年2月7月。これもワーケーションの一つだけど移動型。


今回のような拠点滞在型は初めてで、
コワーケーションプログラムでもあったから、その土地を学びながら触れ合った4日間。このような機会がなかったら訪れることがなかった津山市。

「交流人口/関係人口」という言葉も何度も出てきたけど、そもそも、
交流人口/関係人口って、地元の方や地元の味、地元ならではの情報、そして地元の宿など、いくつもの要素が絡んだ相乗効果として、その街から受ける印象が決まるからコワーケーションプログラムって効果的なんだなと。

「エールラボえひめ」でも、交流人口/関係人口にコワーケーションなどの案件があったけど、これでまた一つ、相談を受けても実体験を通して応えられる事案が増える。

2024年3月9日土曜日

5時間で中間発表。


工場見学が約1時間、検討時間は約5時間で中間(経過)発表。短い間で事実を把握して仮説を立てて確認と共有をして、解決策のストーリーを描く作業は、慣れてないとできず。

その点、我々Aチームは大手代理店勤務を経て独立された各地で活躍しているマーケティング系のプロ。

IT系から創業系まで様々な事務局運営経験が豊富でスマホ3台、PCも駆使するコーディネーションのプロ。

津山市が大好きで、普段はサラリーマンながら、津山市を良くしようと積極的に地域づくりに関わっている23歳の青年(この青年は我が子よりも年下で息子状態)。

そして、IKOMAロボテックス株式会社のトドさん。このトドさん(同じ50代)がとても素敵な方で終始笑顔。(トドさんのために良いアイデアを出そう!)となる。

それぞれの立場から意見を出して議論を重ね、アイデアは発散なままだったけど、一つ一つのアイデアには共通要素があって、一つ一つを紡いで妄想ストーリーを構想させてもらう。

そして、この構想の最重要事項は「当事者のトドさん自身が楽しく携われ、疲弊した時でも最低限の労力で運営できること」となる。

中間発表をしたことで、見えない部分もわかり、妄想ストーリーをブラッシュアップ。請負事業でもなんでもなく好きで考えられるって、こんなにもノリノリなのか!?となる。
写真は他チームの発表の様子。

体も脳ミソも解す。


コワーキングプログラムには運動プログラムも組まれていて、説明には「リズムジャンププログラムを体験」としか書いてなく、よく分からないままタクシー移動で到着したのは「Grobe Sports Dome」というスポーツ施設。

説明を聞くと、元々は屋内プール施設だったのをGrobe Sports社がプールを埋め立てて新しくジム(と一言では形容しがたい施設)にリフォームしたとのこと。


だから、かまぼこのような半円型ドームの天井はガラス張り、流れるプールの名残りと思われるゴツゴツ岩や植物園のような雰囲気が残る不思議なジム。


「型ではなくリズム」と、スポーツリズムトレーニングメソッドを確立していて、運動(動き)はリズムが基本でビートに合わせて体を動かして!となる。


頭では簡単と思っていても、体が思うように動かない50代。トレーナーの言葉に合わせて二人一組の運動に「上手にできたね!」とドヤ顔でも「全くダメでした!」のダメ出しに爆笑しかない。


表拍子、裏表紙などのリズムを学び、体感していくと、これはジャズと同じリズムで映画「スィングガールズ(アルタミラピクチャーズ)」でも同じことを言っていたのを思い出す。


そう気づいてから「考えるな感じろ」となり、重い体でもリズムに乗るようになり、トレーナーたちから、よくできましたとハイタッチをいただく。


体をほぐしたつもりが脳ミソもほぐれた件。

ザ・シロヤマテラス津山別邸。


今回のワーケーションは、交通費と宿泊代が津山市負担で参加者負担は0円。その代わりに専門知識や経験値で担当企業が抱える悩みや課題の解決が求められる。

とは言っても宿泊代が0円だから、フツーのビジネスホテルを用意されたと思っていたら、「ザ・シロヤマテラス津山別邸」という、ラグジュアリーなホテルが用意されていて、一人一部屋(部屋はツイン仕様でバルコニー付き)が割り当てられビックリ!
バルコニーからは津山城が見えて、夜はライトアップ姿がカッコいい。

ワーケーションだから、コワーキングスペースも重要な要素だけど、リフレッシュの拠点となる宿泊場所も大事だよね・・・を身をもって知る。

で、3日目にして「ココに行けるって知ってました?」とスマホで見せてくれた場所は秘密のテラス&ラウンジで「知らない!」と返すと、「私たちは利用可能なんですよ!」という情報に「えっ!?」となり、フロントに恐る恐る尋ねると「はい、お客様はご利用できます。」に「知らなかった・・・。」となる。

宿泊者全員が利用できるわけではなく、利用の条件(何かは分からず)を満たしている宿泊者が利用できる秘密のテラス&ラウンジ。

アメニティも充実していて、歯磨き粉は愛媛県内子町にある昭和刷子株式会社のモノ。
日中はコワーキングスペースの時間が多いから、堪能しないともったいないと、大浴場に行ったのが精一杯。

2024年3月8日金曜日

一期一会の味。


朝食会場の一角で数人が並んでいたので、(ナニナニ?)と思ったら、「おにぎりを握ってくれるサービス」があって、他の料理とは違いキチンと区分けされて、おば様が“おにぎり担当”だった。
泊まっているザ・シロヤマテエアス津山別邸では、この“おにぎり”が朝食のウリの一つ。

つい「おば様はおにぎり職人なんですか?」「わたし?いやー、そんなんじゃないけどね。」「でも、おにぎりを握るためにいるんですよね?」「そうね」「じゃあ、やっぱり“おにぎり名人”じゃないですか!」「いやぁ、恥ずかしいわ」と、初対面の“おにぎり名人”高本さんとやりとり。

「じゃあ、鮭と“そずり肉(骨の周りの肉を削ぎ落とした肉、津山市の方言“そずって”が語源)”を一つずつ」と伝えると、丁寧に握ってくれる高本さん。
「泉谷さん、何を話してるんですか?」と、一緒に参加しているプログラムメンバーも寄ってきて「おにぎり名人と話してる所」。

「おにぎり名人って高本さんだけ?」「私とあと二人いるの、でも私が多いかな。」「ほらー、やっぱりおにぎり名人!」と初対面のおにぎり名人とコミュニケーション。

「美味しかったです。明日も来ますね!」と伝えて、翌日も「来ましたよ、高本さん。今日は梅干しと鮭で!」と伝えて、丁寧に握ってくれたおにぎりを頬張る。

「今日も美味しかったです。明日も来ますね!」と帰り際に伝えると「明日、私はいないのよ!明日は違う人!」と、これぞまさしく一期一会の味。

深度を探る。


課題課題課題課題課題課題課題課題課題・・・とずっと、見ているとゲシュタルト崩壊(全体を認知する機能が低下する心理現象)を起こして、脳に緊急ブレーキがかかる。

と、言うのも課題は基本的に大小問わず、必ず存在するわけで「課題=マイナス」なイメージからすると、「課題を改善してもゼロ」で即プラスな改善策はない。

また「課題=マイナス」なイメージから、負の思考連鎖が始まり、とてもネガティブで重箱の隅をつつくような極小にも意識してしまい延々と終わらない。

さらに課題一つとっても「軸(従業員の軸、経営層の軸、顧客の軸、組織の軸など)」「時期(直近、短期、中期、長期の課題)」「緊急性」「リスク(放っておくとダメージを被る)」など、色々な切り口があって、3日間では全てに対応できない。

こういう場合、一つは「目の前で困っている担当者の悩み(≒課題)」として、改善策へ取り組むのが最善ではないか?と思い、考える深度の調整が必用と知る。

そして、担当者自身が課題改善に辛く取り組むよりかは、楽しく取り組めた方が絶対に良いに決まっているし、我々だって楽しく考えたいし、新しく楽しい取り組みを構想したい。

次は「楽しいだけ」ではダメで、忙しい中でも持続&継続できる仕組みづくりが必用。楽しいも持続&継続のモチベーション要素であるけれど、仕組みができれば誰でも楽しくできる。

ヨメナカセ。


初日の最後は参加者&関係者で交流会。数時間前に出会ったばかりの名前も素性も知らない方々と隣同士に座る。

今回の参加者は8名、会場にはさらに8人ほどいて、とりあえず「出会いに乾杯ー!」。
そして、目の前に並べられた「歓迎の津山料理」に腹が鳴る。
「これは“ホルモン焼きうどん”といいます。」と教えてくれて(あぁ!アナタは津山市スタッフね!)と素性が分かる。

「これは“ヨメナカセ”と言います。」「???もう一回言って?」「ヨメナカセ(嫁泣かせ)です。」「これはイカなの?」「いいえ、コリコリやハツモトとも言いますが、心臓付近にある大動脈あたりの血壁です。津山ではヨメナカセと言います。」「へー、イカみたいだけどね。」「歯応えがとても強いです。」「で、なんで“ヨメナカセ”なの?」
「下処理が大変で手間がかかり嫁が泣く」「誰が調理しても旨いので嫁の仕事を奪うから泣かせる」「旨いので嫁に食べさせないから泣かせる」
今の時代、不適切にもほどがある。

実食。イカのイメージで食べると、もの凄い歯応えで、噛んでも噛んでも切れない。でも、噛見続けて美味しいさを感じる不思議な料理。

ホルモン焼きうどん、ヨメナカセと津山料理が並んでいるので、次はと思い「これはナニ?」と尋ねると「あっ、これはフツーのだし巻き卵です。」となる、ドテッ。

美味しい食事と会話に皆んなとの距離が一気に縮まる。

2024年3月7日木曜日

担当企業は。


「津山市Co-workation」は、津山市主催の3泊4日のプログラム。3組の地元企業(レプタイル株式会社、院庄林業株式会社、IKOMAロボテック株式会社)が紹介されて、それぞれから自社紹介。

レプタイル株式会社が創業10年と新しいけどブランディングやゲストハウス、こどもの教育など多岐にわたって展開していれば、院庄林業株式会社は建材事業から始まり、今では林業から住宅などまで一気通貫で担っている年商200億円企業、IKOMAロボテック株式会社は70名の従業員で産業用ロボットの企画製造をしていて社内ベンチャー制度もしていたり。

8名の参加者は3社に合わせて3グループに分かれて、私はIKOMAロボテック株式会社担当になる。
携わったことがない産業用ロボットについて学べる機会にラッキー!となる。
工場見学では火花を散らしながらの溶接、産業用ロボットの組み立てなどメカメカしい作業に「下町ロケットみたいですね。」と感想を伝えると「あんな感じです」。

「ココです。」と紹介されたのは、2階の一室で、高価な3Dプリンターなどがあるし、窓からは工場の様子が見える部屋(オープンラボ)。
「この部屋をもっと活用したいです。」というお題。

身近に工場や機械、プログラミングなどに縁がなかったら、未知の世界で知らずに生きてきたけど、もしも、身近にあって“日常の一部”に取り込まれていたら、知らずのうちに愛着などが湧くんだろうなと。