日記を検索

2020年2月25日火曜日

勘違いを猛省

ライフワーク化している「地域づくりアドバイス」。こんなのどかな町にもコロナウィルスはやってくるのか?と思ったり。閉じてしまった店々を見ると「負債額1000万円以上で倒産した四国の企業は3年連続で増加(うち、愛媛県内は48件)」というニュースを思い出し(1000万円未満だったら件数に入らないのか?)とか(近所の店がいつの間にか変わってた・・・)と思ったり。

「知られていない愛媛の魅力を発信しよう」と思ってるけど、時々思うのが(いや、知らないままの方がいいんじゃない?)ということ。何もかもを晒すことが善とか正義ではないよね?となる。いつの間にか「知ってる人」と勘違いしてしまい「本当に発信、伝えるべきことは何か?を忘れてる時はないか?」と、連日の報道やポイントがズレた意見に思ったり。そして(あっ!自分もそうだ)と気づく。

数字とか数値も大切だけど、のどかな町に当てはめて話そうとしてもスベるだけ。5年後の話をしても「その時まで生きてるか分からもんね」と笑われるだけ。明日、明後日、相当頑張って1年後どうする?という感じ。目的に向かうならゴールを設定し逆算して無駄なく効率よく目指すのも手だけど、今日、明日、明後日と目の前の充実を積み重ねて過ごす先もあるよねと猛省。

2020年2月24日月曜日

企画提案書づくり。

自宅から1歩も出ず(正確に言えば部屋に籠り半径5m程度)2日目、企画提案書の作成に没頭中で気づけば数時間がふっ飛んでる状態。一先ず全体像にメドがたち、校正・推敲前に休憩ということで妻と散歩。辺りは夕焼けで松山城が綺麗だった件。深呼吸しながら歩いて身体中の空気を入れ替えてリフレッシュ。すると企画書の過不足に気づくから不思議。こういうひと時大事!

今回の企画書は8枚(表紙、概要、背景、現状、課題、課題解決案、アウトカム、体制、スケジュール、概算など)で構成、提案する際の基本に忠実に作ってみる。提案したいことは山ほどあるけど「引き算」が肝。企画濃度を濃くするためにも引き算して内容を煮詰めないとね。現在は校正・推敲へ移るものの「寝かしている」状態。意識が離れた時点で見直せば、新たな発見が得られる。

「企画書に自信がありません・・・」と学生。「それはたぶん、(周りから)指示されたコトを書いてるからで自分が納得してないからかもね」と伝える。と言うか、学生で企画に自信をもってもらうことは素晴らしいけど、仕事が無くなりそう!「書きたいことを書くのではなく、相手が知りたいことを書く」のはプレゼンテーションと同じ(プレゼンの場合は、言いたいことではなく、相手が聞きたいことを伝える)。

2020年2月22日土曜日

事業は物語。

「事業を物語」に置き換えて考えてみる。登場人物には主人公1名と主役級(直接、事業に関わる人)と、脇役(間接で事業に携わる人)がいるはず。さらにその周りには様々な人(利害関係者)がいて、物語(事業)は進んでいく。登場人物はそれぞれにキャラ(個性)をもっていて主人公、登場人物間には相乗効果など相関関係がある。だから「相関図」を描くのがいい。

主役級までを「仲間」とするならば、事業の進む方向や目的は一緒でも「キャラや持っている資源など」は異なるから、うまくいったりいかなったり、まさに物語の山谷。物語の場合、主人公は大抵、孤独気味でモヤモヤを抱え、自身に闇を持っている(笑)。その方が今の時世は好まれる傾向あり。事業を始める際も一人の妄想が多いし、課題に気づくも非力さを実感し、自身には資源もない・・・。

「地域づくり、町おこしで最も不可欠なモノは?」と現場の方々に質問したら「活動資金よりも仲間」が最も必要な第1位になったのを覚えてる。物語が進むとる課題が立ちはだかるけど、実はその課題は【人】の場合多し!物語でも雑魚がいて中ボスがいてラスボスがいる。このラスボスというのは外にいる場合もあるば、内(自分の心、仲間)の場合もあるから実に厄介!

2020年2月21日金曜日

アイデアが番組になる!

珍しい支援依頼がフィルム・コミッションに届いたので書く。NHKが「参加者全員が番組ディレクターとなり、地域を元気にするアイデアを競い合う」「最優秀アイデアはNHKが全力で番組化し放送!」という触れ込みの【NHKディレクソン in 愛媛】。開催が決定したので充実した番組になるよう支援、ロケハンやシナハンとは異なる支援(でも地域づくり系なので面白い)

これまで17回行われたディレクソンをAmazonで観る。フム、30名の参加者が5-6グループを分かれ予め用意されたテーマに沿ってアイデアを考えて発表する。初対面同士が多いためか自己紹介から面白い。そして価値観の異なりから起こる意見の相違。妥協したりぶつかったりが視聴者として面白い。そして発表は寸劇があったり紙芝居があったりと(魅せるねぇ〜)と。

当日はどんなテーマで検討するかはこれから決まる。写真は担当ディレクターによる参加候補者の面談。雑談の中でもポイントを抑えるディレクター。個性豊かな参加者を集めるのは大変だけど「愛媛での開催は良かったです」と言われるように人脈フル活用宣言!「ディレクション」は若手参加の企画なので私たち世代は見守り隊ということで。若い世代を社会へ送り出そう!

2020年2月20日木曜日

打つ手は。

令和2年の愛媛県人口は133万人という推計から5年後の令和7年には6万人減り127万人という資料。6万人というと、松野町(3932人)+上島町(6824人)+久万高原町(8229人)+伊方町(9262人)+鬼北町(10288人)+愛南町(21268人)=59803人と5年後に6町が消滅!という数字。にわかに信じられないけど、愛媛にやってきた平成13年が149万人だったと思うと令和2年までに16万人減ったという事実が怖い。

打つ手ナシの人口減少。来るべき未来に地域福祉環境はどう推進すべきか?目指すコンセプトキーワードを「地域共生社会」と設定。しかし!乗り越えないといけない課題は山積。とても一人じゃ太刀打ちできない、住民も企業も学生もシニアも総出で取り組まないと消滅する地域がいづれ発生する。生産年齢人口が減少すると税収も減り、公共サービスや教育の心配などが予測される中で何から始めればいいのか?

人口減少が及ぼす心配をよそに世界では人口爆発が心配。すでに1000万人のメガシティと言われる街や地域は30ヶ所ほど。2030年までにメガシティになると予測されるのはアフリカ・アジア圏で10ヶ所ほど。「暮らす人(住民)は少なくなるけど、その分、交流人口や関係人口を増やすのはどうだろう?」という声もある。すると「そもそも暮らすとは?」という話にもなりそう。

2020年2月19日水曜日

最強じゃなくて最適

事業の精度が50%でもスピード重視で始め、走りながら精度を高めるか?それとも精度を100%まで高め安全に始めるか?今のご時世、前者でしょうと。50%という数字は参考に過ぎず、要は市場にいかに早く投入し課題にぶつかっては改善を繰り返して100%へ近づけるか?がポイント。自分(自社)にとっての100%なんて市場とは関係なく、精度を高めるのは現場。

「そんな半端な体裁で何かあったら責任は誰が取るんだ?」と、正論っぽいアイデアキラーがにいますが(大丈夫ですよ、あなたに責任を取らせる方がマズいですから)と思ったり。これまで数々のゼロイチの経験から、様々な場面でアイデアキラーが立ちはだかるから気をつけて欲しい思ったり、でも、実は自分自身にもアイデアキラーは潜んでいるから気をつけよう。

「走りながら考える」ポイントは課題を見つけ、いかに早く改善するかだけど、課題の全てを市場から得るのではなく、予めリスト化しておくべき(=人には言わないけど弱みを把握しておく)。事業完成に「やった!」と喜んでも辺りは既に違う段階に進んでたら悲しいので「時代に最強の事業モデルではなく、時代に合わせた事業モデルです」とまとめる。「いしづち編集学校」はコチラ。

2020年2月18日火曜日

エール!

昨年8月に開校した「いしづち編集学校」の校長先生役を務めて7ヵ月、昨日で一区切りがつきました。写真は一人一人に手渡した修了証。この修了証が「今までにない個性的」だった件。通常であれば文面は同じで「以下同文〜」と思いますが、一人一人に合わせた個性的な文面でビックリ!真面目な授与のつもりでも文面が面白く会場は笑いに包まれる・・・。

プレゼンテーション後の講評は【仲間・協力者が集まらない→自分から仲間、協力者になる】【事業モデルは劣化する→時代の価値観に合わせる。時代に強い事業モデルではなく最適な事業モデルが残る】と伝えた他、【何のプロなのか?→利用者、ユーザーはあなたの何に価値を見出して対価を払うのか?】などを意見交換。「校長!見た目と指摘のギャップがあり過ぎ!」と言われる(?)

「本日はゴールではなくスタート!」と発奮の定番コメント。プレゼンは自分との約束、社会との約束!これからアイデアを更にブラッシュアップして詰める段階へ、取り組む事業でいくら稼ぐのか?1本の太い稼ぎ柱にするのか?細い1本だけど複数を束ねるのか?価格×回数や日数で売上は出る。毎月1回の売上では12回/年、毎日なら365回、シンプルにね!

2020年2月17日月曜日

弾み・勢いへ

350円/回で原木椎茸のつかみ取りは両手でOK!前のオバ様の作戦がガバッ!と両腕に挟み込んで取ったので真似してみたが、意外と掴めなかった(涙)。気を取り直して今度は100円/回で伊予柑の詰め放題にチャレンジ!ビニール袋を渡されてコンテナに無造作に積まれた伊予柑を詰めまくる、ここでもオバ様(原木椎茸とは異なる)と一緒に詰めることになった、オバ様は「抱えないと」持てないほどの量に対して、私は取っ手が重さで細く伸びる所で断念、重量は5kgだった。

松山市、東温市、久万高原町、砥部町、松前町、伊予市の産物を活用したプロジェクトに参画していて、検討の結果「ご当地グラノーラ」に挑戦することになり「農林水産まつり」での試食会。はだか麦のポン菓子にリンゴ、せとか、甘平、ミニトマト、イチゴをトッピングし、牛乳やヨーグルト、ハチミツをかけていただく。前回の試作時より色味も味も格段に良くなっていた!

試食には終始盛況。この機会を今後にどう活かすか?グラノーラにしたのは各市町の素材を混ぜるのに最適な手段だったから。今回は商品化ではなく、各担当者が互いの資源の特徴を知り、活用法を探るのが狙いで、次のステップへの弾み、勢いになると思ったり。写真は「はだか麦ポン菓子(松前町)+リンゴ(久万高原町)+イチゴ(東温市)+ヨーグルト」。

2020年2月16日日曜日

冷たく熱い戦い。

日本のアイスクリーム市場は5186億円(2018年度)。6年連続で記録を更新しており拡大中。更新を支えているのは「冬場でのアイスクリーム消費量の増」「アイスクリームの高級路線化」「老若男女の誰もが食べるようになった」などが挙げられて、牽引役はモナカとのこと。そう言えば羽田空港で高級ソフトクリームのクレミアが600円/個で売られていたっけ・・・。

その波に乗れ!なのかタイのアイスクリームがPR中だった。このご時世、無農薬な果物使用(王室の契約農家)、香料不使用などの説明を聞きながらマンゴーやバナナなどを試食させていただく。売価は500円/個を想定、(ちょっと高いかな)と思っていると「この鮮やかさは何?」と隣で聞いていた人が指を指す。すると「着色料を使ってます」と惜しい説明、原材料は少なければ少ないほどいいよねと。

アイスクリーム市場はもう少し拡大すると予測。でもその中に「ソフトクリーム市場」はなく、更に言えば「植物性アイス(ソフト)クリーム」もない。現在の市場の1割を占めたら500億円か・・と皮算用。「植物性アイス(ソフト)クリームのトレンドはどうですか?」と某関係者に聞いてみると「トレンドは感じるがブームなのか?定着するか分からない」とのこと。そろそろ来期が始まる!

2020年2月15日土曜日

距離感

打合せを終え、ダッシュで電車に乗り込み、スーパーマーケットショーへ乗り込む。幕張メッセはとにかく広いからサッサ!と歩かないと空港への時間が迫る!カタログ片手にお世話になっている方々を探してピンポイントで訪問。労うつもりが「愛媛国際映画祭、お疲れでしたね」と労われる(涙)そして「映画に弊社の商品を登場させたい場合はどうしたらいい?」とプロダクトプレイスメントの相談を受ける。

続いて地域エリア。フィルム・コミッションの母体が観光協会、商工会議所という所もあるので、FC担当者も参戦してたりするから面白い。北海道から北陸、関東、近畿、中国と下がっていく中で四国エリア見つけました。「愛顔の食卓」でお世話になっている生産者の方々と久しぶりにお会いして互いの生存を確認(笑)。そして九州、沖縄へ行くと、初対面の方となぜか意気投合して大いに盛り上がる。

ふと、気づいたのは企業エリア、地域エリアに関係ない「熱量」が商品への興味を引くと。熱量の高いブースは積極的に声をかけてきて商品のPRをしてくる。自社の売上と直結してるから当然と言えば当然。それに対して声は出ているものの誰に向かって声をかけているか分からないブースもあったり(大体、そういう時は当事者ではないと思う)商品と来場者(消費者)との距離感を考えさせられた3時間。

2020年2月14日金曜日

情報の賞味期限

アナリスト、松竹、アスミック・エースの方々を迎えての映画業界セミナーは予定時間を超えるヒートアップで、古くなっていた業界情報を引き締めるには最適(分かったつもりが多かったか)で、参加者も普段会う方とは異なる業界人の方々で意見交換は面白かったこと。聞けば本セミナーの目的は業界内の異業種による人材育成や交流が目的で、言われてみれば名刺交換をたくさんした。

そこで気づいたのはFCの知名度の低さ。撮影現場という狭義の業界では圧倒的な知名度のあるFCだけど、現場以外の広義の業界となると知らないのも当然か・・・と。「まだら模様の知名度」とも言うのか「撮影支援って何ですか?」「えっ!?多くの映画に携わってるんですか?」「えっ!?全国各地にあるんですか?」と(そんな取組み・機関があるの!?)と興味津々で尋ねられる。

自分の分野・領域は経験を重ねることで詳しくなると、いつの間にか周りも詳しくなっていると誤解すること多し。そこで「知らないの?」と上から目線で見るのか?自分たちの訴求力の弱さを自覚するかは共感の分かれ道につながると。「その情報はいつの情報か?」は地味だけど大切で10年前の情報と1分前の情報は同じ情報でも鮮度、内容も全く異なると。外に出たら22時!

2020年2月13日木曜日

雑感です。

愛媛県外にも学長日記を読んでくださっている方はいて「米国アカデミー賞が発表されたけど、学長視点で書かないの?」的な質問が複数あったので、今更だし行ってもないのにと思いつつ雑感を書いてみる。「外国作品の作品賞受賞」「女性監督のノミネートなし」「ポン・ジュノ監督のユーモア溢れるスピーチ」「司会不在は2年連続」「3時間の放送は限界」「視聴ポイント前年比20ポイント下落」「カズ・ヒロ2度目のアカデミー賞と国籍変更」など話題はいっぱい。

受賞スピーチで「愛をもって人を助けよ。その末に平和がある」と言ったのは主演男優賞受賞のホアキン・フェニックス、23歳で亡くなった兄リバー・フェニックスの詩を読む。そして「(自分が)与えられた最も偉大な贈り物は、声を持たない人々のために、声をあげられる機会があること」という発言あり。ジョーカーは悪で共感してはいけないと思いつつ、どこかで共感してしまうのは声なき自分の声か。

フィルム・コミッションの全国組織の理事長という役割は色々な機会を与えられていて、(私見でも)発信しないといけないと思ったり(その分、発信は切り貼りされるから推敲を重ねた発信でないとね)。映画を通して政治や経済について言うのはアメリカらしいと逃げてしまうのは簡単、エンターテイメントだけど政治的だし、風刺だし、警鐘だし、でも笑いある映画、「パラサイト」が受賞した意味を考える。日本アカデミー賞は3月6日!

2020年2月12日水曜日

木考(もっこう)授業。

予想以上の出来栄えにパチリ。愛媛県の森林環境基金を活用した授業の最終回はA4サイズほどのヒノキの集成材を活用した「カッティングボードづくり」。
今回の特徴は何と言ってもウレタン樹脂の塗料を使ったこと(同類市販品の10倍の値段!)。それは食べ物を置くための配慮。そして、今回のウレタン樹脂塗料は皮膜化ではなく、木材組織の隅々に浸透して硬化させる人体にも無害という優れもの。

皮膜タイプは表面だけで内部には浸透せず洗えば木材組織に水が染み込みますが、水分と反応しての硬化だから水が入る余地ナシ!なので濡れてもカビが生えるのを抑えられる!間伐材の活用だし集成材だからソリもない、今回もお世話になった木工職人の槙野さんいわく「我が家ではパンを直接置いて脇に小鉢を置いて使ってます」とのこと。飽きのこないシンプルデザインがいいね!

と、主催者が喜ぶわけだから参加者も喜ぶのは当然(笑)。作業自体も難しくないので乾燥の待ち時間に話が弾む。実はココ大授業初参加という方々も多く、帰り際に「また参加したいです!」との感想をいただく。自分で手がけたモノは愛着が出るもの。「自分で削った箸はそのままだと折れやすいけど、この塗料使ったら強度も見栄えもいいですよ!」と槙野さん。では次回!

2020年2月11日火曜日

モヤモヤは健全。

愛媛国際映画祭の間も奔走してました。その中の一つに「いけてない会議」「減らない残業」にどう向き合えばいいのか?という依頼がありました。頭では理解できても現実は「形骸化した集合が目的の会議≒いけてない会議」「誰も見ない資料の為の資料づくり≒減らない残業」など多し・・・。そして(いけてない会議も減らない残業も減っても世の中から無くならない!)と気付くのです。

世の中はキレイごとだけでは済まず、グレー多し。日々忙しく、理不尽や不合理を感じる中で悶々(モヤモヤ)は異常ではなく健全であり、それに向きあえるのが経験を積んだ大人ではないかと。だから、モヤモヤの中でも自分らしくいるには「問い続ける」しかないとまとめる。問い続けることは拠り所(自分の価値観≒大切にしていること)を見出すことにも繋がる。

働き方改革と言われる昨今、定時で帰ることやデジタル化じゃないよねと。55歳が定年だったのは30年前、60歳定年制が1998年、希望者全員の65歳までの雇用義務は2013年から、2021年4月から70歳定年制の導入が検討される中で、ホントどうすんの私たち?という問い。70歳と言えば生産年齢人口から外れる。我が子世代は40代か、子供たち世代の厄介にだけはなってはならないと思ったり。

2020年2月10日月曜日

手放して得る

6年間で20回ほど集まったであろうか、愛媛の福祉充実を考える会議。県内各地から専門知識を有する方々が集まり今年度の総括。豪雨災害からの復興について、愛媛で暮らす外国人を支援する団体の支援について、平時から繋がり災害に備えることについてなど、多くの人は知ることのない「支える」方々。末席から愛媛の公益活動が促進・充実するよう意見を述べてきました。

任期満了を3月に控え良い区切りと思い退任を申し出る。理由は今の自分では求められるパフォーマンスを発揮できそうにないと思ったから。とは言え自分なりの手段や考えで愛媛の地域福祉には貢献するつもり。ココ大授業もその一つだし、地域づくりアドバイザーも一つだし、フィルム・コミッションも広義では言えば地域福祉の一環かもしれない(違うかな?)

次のステージへ進むために手放して得る。6年の間に世の中も変わり、優先事項もできることも変わり、期待も組織も変わる。自身も含め色々とバージョンアップをしないとこれからに対応できない。これまでの成果を手放してしまうけど、新たな何かを得ることはこれまでの経験からわかっている。これまでのご縁に大感謝!

2020年2月9日日曜日

そりゃそーだ!

西予市同様、大洲市の地域づくりにも長年アドバイザーとして関わっていて、こんな私を頼りにしてくださる方々に感謝。身の回りの課題改善を率先する方々へ企画立案法を伝授!ただ、頭で理解できても、第三者に納得をしてもらおうとすると難しい・・・。それは何故か?理由は2つあって、一つはアウトカム(創出した価値)を言えてないこと。そしてアウトカムを伝えたい方をザクッ!と捉えているから。

ココ大授業の場合、アウトカムの実感を狙っている方は二人います。一人は市民先生、「教えることは最大の学び」として市民先生自身にも学びを得て欲しいし(600回以上の授業実績がありますが全ての市民先生が授業後に多くの気づきを得ています)、もう一人は市民学生、受講前と受講後では気づきに大きな変化があり、成果は「食事時などについ周りへ話してしまう」ことを期待します。

話を戻して、アウトカムを伝えたい人を明確にしないと伝わりにくいのは当たり前。その為に「取り組む事業の登場人物を洗い出し、直接で携わる人、間接で携わる人、協力者、応援者などに分けて考えること」と伝える。聞けば(そりゃそーだ!)と納得の参加者、だけど企画立案の経験がないと気がつかないのが現実。間違っても「自分がしたいコトではありませんよ!」と締めて任務終了!

2020年2月8日土曜日

相談3件、監修1件、講演1件

ナント1週間が経つのは早いものか・・・。1週間前は「ロケーションアウォードの選考」を終えたと同時に松山大学へ向かい、打ち合わせをして「ロケーションズサミット」を実施。そして大慌ててで木村大作監督と合流してシネマルナティックでスクリーンチェック(このタイミングでOKが出なかったらどうしよう・・・と思ってた)をクリアしたのもつかの間、「俺は喋るのは長いよ」と予言された舞台挨拶も時間内に終了(涙)。こんな綱渡りな1日は久しぶりだった・・・。

この1週間の成果としては3件の撮影相談に対応した他、監修を1件、講演を1件依頼される。全て「フィルム・コミッションまたは撮影が及ぼす影響」について。実は県内でフィルム・コミッション単独での講演はなく(県外では多数あるけど、これが実情)これらは愛媛国際映画祭の成果の一つ。「撮影は地域に経済、観光、文化などの効果をもたらすことがよく分かりました」と講演主催者。

その反面で、撮影の難しさを取り上げた記事を拝見する。「地域ごとに利権が複雑に入り込んでいて撮影の許可がとりにくいこと」「フィルムコミッションが機能していない」などのくだりがあったけど、うーむ当事者としては認識が異なるなぁ。放っておけばよい内容か・・・そもそも「推測できる」という書いてるし。憶測や推測で書くのは危険、複雑でもないし、FCが機能してるから撮影があるんだけどな。写真は東京で集まった製作者とFC。

2020年2月7日金曜日

眠る資源

「この地域一番の絶景をお見せしましょう!」と連れてこられたのは山道をクネクネ上がった所。両側の斜面には柑橘などの段々畑が整然と並び、限られた平地には小さな集落があり、海では真珠などの養殖が行われ、その向こうには幾つもの山々が並んでいる様子が一望できる。集落を舞台や素材にした映画・映像作品ならココを紹介できるかなと思ったり、箱庭のような地域。

隣同士の屋根がくっつきそうな上、1mもない狭い路地は迷路のようで方向感覚を失うほど。でも所々にある神社の飾り細工(七福神や獅子など)は精巧で驚くほど。でも「この先、どうやって守っていったら良いんだろうね・・・」と地元の方々。綺麗に整備されているものの、経年劣化も見受けられ悩ましい。神社の前には古い商店があり(いかにも映画に出そうなロケーション!)と思ったり。

「地域づくり」だけど「ロケハン」、「ロケハン」だけど「地域づくり」。ロケハンだけでなく「シナハン(物語の調査)」も必要。現在閉館中の民俗博物館は脚本家が来たら卒倒するような貴重な品々が(鹿踊りの面など→この地域は五鹿で舞う)。地域の伝統や魅力と作品をどう結びつけるか?を考える時、アーカイブとか考えるけど、そもそも伝統を紹介する絵本とか1分ムービーがあったらと思ったり。

2020年2月6日木曜日

西予市明浜町にて。

西予市地域づくりアドバイザーとして赴いたのは「オリーブ」を育てている現場。1年前から植え始め「来年は収穫ができるかな」と地元の方々。「収穫できたら何しましょうかね?」と尋ねると「実はサラダ、絞ってオリーブオイル、葉は染色に使えるらしいね」とのこと。そう言えば「オリーブオイルとレモン果汁だけで超おいしいドレッシングができるの知ってました?」と愛顔の食卓でお客さんから教えてもらったっけ。

「10年後はどうなっていたらいいでしょうか?」と更に質問すると「年金にプラスでお小遣い程度の収入」「シニアが従事できる農産品に」「地域の新しい産品になれば」など。そもそも「なぜ?」だけど、シニア世代が多くなった地域にて斜面に実る柑橘の栽培は重労働で、収穫時も重い。そこで1つも小さく、手間も柑橘に比べ少なく100年経っても収穫できるオリーブに目をつける。

とは言え、県内では大島でオリーブの栽培はしているし小豆島(香川)や荒尾(大分)は先進地。また県内ではパパイヤを西予市や伊予市で栽培。アボカドも松山市で栽培中。具体的に考えると課題も少なくなく「年金にプラスでお小遣い程度の収入」は10年後に達成できるのか?でも実は「収入も欲しいけど、仲間とワイワイ育てながら集まる理由が欲しいんだよね」と、オリーブの言葉に「知恵」という意味があることを知る!ヘー!

2020年2月5日水曜日

混ぜるな危険

全国各地から集まった110名のフィルム・コミッション担当者を前に「好事例に近づくには?」とワンポイントレッスン。「実は撮影の誘致・支援は目的ではない!」と伝えたら驚いた人もいたけどホントです。撮影の誘致・支援は社会資源を投入した「結果」に過ぎず、誘致・支援した結果から創出した「価値(アウトカム)」が重要!観光客かもしれないし露出回数かもしれないし、ロケ地ツアーの造成かもしれない。

事例にはいきなり到達しない。到達したい頂き(≒事例が成し遂げたコト)を目的として見上げるなら、途中のチェックポイントは目標となり段階的に頂き(目的)に近づく。目的は全体で一つだけど、目的までの道のりには複数の標を立てることができる(それぞれの目標には「目標の目的」を立てることができる)。ポイントは達成度ではなく、残務量で測ること。

「戦略は方向性、戦術は具体的な方策だから混ぜて話さない!」と伝える。海外作品を誘致して海外からの観光客を増やそう!は方向性。その為に他の部署と連携したり、インフルエンサーを招くのは戦術。分かりにくいのは混ぜて話してしまうから。実はフィルム・コミッションに限らない普遍的なもの。「FCのターゲットはどこにいる?」については次回と紹介!