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2022年6月21日火曜日

経済、観光、技術、文化、政治などに課題。


授業は(自戒を込めて)「地域には魅力も多いけど、問題も多いよね・・・」と言う切り口だったけど、本題(ボランティアの心構えなど)以前にお金の話で沸騰してしまった。分類は独断と偏見なので参考程度だけど、答えてくれた学生は「こんなコトを話せる(聞ける)授業は面白い!」と真剣だったので、もう1歩踏み込む。学生には「ココが残念だよ!愛媛県」と率直で忖度ナシの回答を求める。すると、

経済に含めたお金以外に「交通機関の利便性が悪い、交通費が高い、本数が少ない、ICカードが共通じゃない」などの交通の便がお金と匹敵するぐらいに多かった。そして案の定「遊ぶ所がない、友達に紹介できる、過ごせる場所がない、“みかん”以外に目立たない」などの観光系が続く。情報量が少ないのもあるけど、率直な意見。似て非なる文化面での「映画館がない(愛南町からエミフルへ2時間30分かけて映画や買い物にはショックを受ける)」

技術系でも「wifiが遅い!繋がらない!電波が届かない!(通信費節約のためにwifiは必須とのこと)」とあったし、政治面では「政策の成果が見えない→関心が薄まる、どう関わったらいいか分からない、選挙で何が変わるか?分からない」などが。
そんな中、「イケメンが少ない。」という意見が出たので尋ねると「イケメンはみんな、県外へ行ってしまう・・・」という謎理論を展開してくれた学生。

キレイごとでは済まなかった件。


「愛媛は終わってます。」「どうして?」「店の種類は少ない、だから品数も品種も少ない、バイトの賃金も安いから買い物できない。遊ぶ所もない。電車やバスは少ない。」と続く。「洋服などはネットで買うんじゃないの?」「店で“品定め”したいんです。」「時給はいくらなの?」「最低時給ですよ。830円/時。」「うわっ!マジ?(と、隣の学生)」「続けてるのに毎年5円しか上がらないんですよ!」

「コロナ休業から復帰しても時給安くて買い物もできないですよ。」「私はバイトを3つ掛け持ちしてます!」にビックリ!「バイト代を貯めて旅行とか目標があるの?」「ないですよ、買い物もろくにできないからバイトしてるんです。奨学金の返済もあるんですよ。ツラい・・・。」
「保育士の給料、知ってますか?手取りで〇〇円ですよ・・・。」「低すぎるね、でもそんなに安月給なのに保育士になりたいの?」「子供が好きだし・・・。」「うーむ、“やりがい”搾取だね」と私。

負のスパイラルに飲み込まれている学生。ボランティアをしたいけど、“それ以前の話”で沸騰してしまった時給の話。私見だけど、ボランティアは、気持ちなどの“余裕”がないと続かないと思っていて「ボランティアは強制ではなく自主的で発意によるものです。」は基本だけど、キレイごとにも聞こえて、お金がなくてもボランティアはできるけど、学生たちの気持ちは不安定だった件。

2022年6月20日月曜日

末っ子くんも旅立つ。


姉、兄が海外へ行ったのを見送っていた末っ子くん、オーストラリアへ旅立つ。高校卒業後の進路を考えた結果、「外の世界」を見たくなる。目的は好きな音楽に触れること。今は漠然としたイメージでも、交わったり暮らす中で気付いたり、興味関心を持つことも多いから現地の文化にどっぷり浸って欲しいと父。これで妻とも描いていた「我が子を海外に出す」ミッションも一先ず達成。

末っ子くんの感性は長女、長男とも異なっていて、小学生の時から「道徳」でユニークさを発揮。美術も好きで言語化するのも好き。妻とは心理学に触れる話題や私とは思考などに触れる話題を1時間以上話せる面白さ。ぜひ、異国の地でも弁論してほしい。末っ子くんのこれまでを読み返すと「あんな」「そんな」「こんな」などがあり、彼なりに悩んだ時もあったと思うけど彼の周りにはいつも友達がいた。

我が家の場合、働き方、暮らし方に固執がない(=自由)ので、愛媛で生まれ育ったという礎さえあれば、どこで生きようが、どう働くかは不問。それは私や妻がそうだった(今もだけど)ので、子供たちには無意識でも影響を与えていたのかなと。
アドベンチャーファミリーを標榜してるから、これでよし!次は、子供たちの所へ訪れる理由ができたから行かないと!

2022年6月19日日曜日

8220人/日の山。

川に沿って登る

世界一の登山客があり、その数は年間で300万人(約8220人/日)と言われる高尾山。ちなみに松山市の2021年観光客は395万人。たかが599mの山でこれだけの人を魅了するのは何だろう?と妻と話しながら登る。ちなみに私は2日連続の高尾山。平日も多くの方で賑わっていたけど週末は、途中で渋滞がおきるほどの混雑で、山頂は数百人はいるんじゃない?と言うほど大にぎわい。

この時期の高尾山は「ジュラシックパーク」の恐竜が出てきそうなうっそうと木々がモサモサ茂り、まとわりつくような湿気の中を歩く。今回は川沿いコースを選んで登り、途中には写真のような時に川に入りながら歩くこと約1時間で山頂に。途中ですれ違った方々を見ると、とにかく女性、外国人が多かった!そして軽装(実は私もポロシャツ&短パン、手ぶら)も多く、サンダル姿の方も多かった。

1時間で599mの山頂に到着する頃合いは、バテる直前だから絶妙としか言いようがない。休憩して帰りは「天狗焼(天狗の形をした黒豆餡の焼き物)」を食べて帰るのが楽しみ。
八王子市への観光客数は約800万人、37%が高尾山を訪れてる計算。松山市の場合、ざっくり600万人の観光客のうち100万人が道後温泉だから16%。「街中の観光資源をもっと活用したら観光客はもっと増えるよね」と妻。

2022年6月18日土曜日

撮影現場で探す人。

撮影中、暖をとった休憩所

「本日から愛媛ロケです!よろしくお願いします!」と助監督のかけ声で愛媛ロケがスタート。この“緊張感漂う雰囲気は撮影の特徴でスタッフがテキパキと動く中を私はウロウロ。萬翠荘の1階はミステリアスな邸宅に変化してた。Pを紹介いただいた次は「衛生班」を探す。青いビニール製の着衣の方は目立ったので声をかけると保健師さんで、今回の現場を包括的に対応してくれるとのことで一安心(FCも毎日検温、問診でした。)

次は「記録(スチール)さん」を探す。記録さんは作品のオフィシャルカメラマンで堂々とキャストの演技を撮れる方。私たちFCもキャスト入りの写真は撮れるけど使用には事務所の許可が必要でOKが出るとも限らないので、キャストがいない撮影風景を撮るのが基本。記録さんと仲良くなることで、色々と情報交換できるから私はいつも探す。(次は・・・)と思ってると、「泉谷さん!」と制作部から声がかかる。

「制作部」は撮影現場の“全て”を調整するスーパーな人たち(大袈裟ではなく、制作部がいないと撮影は成立しません)。FCは制作部と共同体のような感じで撮影を実現させていて、ある夜間撮影の時、寒さがいっそう厳しくなるから暖をとりましょうとなり、制作部と萬翠荘さんがストーブを用意してくださり、そこに湯を張った桶があり、湯の中にあった缶茶がカイロのように温かく、かじかんだ手に染みたのを思い出す。

2022年6月17日金曜日

パラダイムシフト三選。


先日の講演時に用意された純和風の部屋にはバスタブがなく、代わりに畳部屋の一角に「シャワーカプセル」が置いてあって「和風+畳+カプセル」が近未来SF的!と思ったら、東京のホテルでもバスタブ無のシャワーで、その分、脱衣所、洗面所が広くなってた。聞いたら「海外からの旅行者対応」とのこと。どうでもいいけど、こんな時のシャワーはシャワーヘッド以外に正面や横、上からも強烈な水圧で声をあげるほどビックリする。きをつけよう。

昼食時、店員さんに直接注文していたスタイルからタブレットで注文する非接触になり、おじさま達は注文に悪戦苦闘。「すいませーん!」と結局店員さんを呼んでしまう。さらに食事が終わると「会計ボタン」を押す必要があり、レジで待っても店員さんが来ないので困ってた。横目で見てた私はおじさま達を演習に、自分はスマートに会計をとレジに行ったら「伝票をお持ちいただけますか?」と、慌てて席に戻る。確認はアナログだった件。

エレベーターに乗ると閉まった扉に映像(コマーシャル)が流れてビックリ!そして途中階で開く瞬間に投影は中断し閉まるとまた再生。エレベーター後方に小さなプロジェクターが設置されていて、感度センサーなのか瞬時にON/OFF。エレベーターに乗ってる時間は10秒〜30秒ほどなので(そこに商機を見出したか!)と驚く。「泉谷さん、降りますよ」と促され、投影された中身を覚えていなかった件。

撮影初日。

撮影初日の朝

撮影が行われた2021年1月は、今以上にコロナウイルスへ対する不安感が強く(本当に撮影初日を迎えられるのだろうか?)と、何度もヒヤヒヤしたのを覚えています(なぜなら、この前に支援した作品は撮影直前にコロナウイルスの影響で延期→中止という涙ナシでは語れないエピソードあり)
話を戻して、陰性証明書の提出、撮影支援ガイドの遵守など最大限に対応していただき、撮影当日の朝を迎える。

「バスカヴィル家の犬」の撮影がコロナ禍でも恵まれたのは、萬翠荘が撮影期間中は閉館して受け入れてくれたこと。そして萬翠荘は入口を施錠することで関係者以外は入れず、撮影に集中できたこと。ただ、接触人数を最小限にするため、フィルム・コミッションからは私一人で全てを対応することになり、約80人のスタッフと向き合う。でも、先乗りしていた美術部、制作部以外は誰が誰だかわからず・・・。

初日に掲げたミッションは「プロデューサーと名刺交換する。」こと。これは撮影終了後の公開に伴う「プロモーション」を意識したもので、繋いでいただき名刺交換。撮影初日から「宣伝を積極的にしたいので、ぜひ相談に乗ってください」という旨を伝えた記憶。そしてトップのPから「ぜひ!」と言葉を引き出せてミッション達成。次は「コロナ対策」を見守るために保健師さんと合流したのでした。

2022年6月16日木曜日

ニーズから思うこと。


ココ大付属学園【夏】の募集開始から一日。定員がいっぱいになり申込を締め切りました。申込ができなかった方には申し訳なく、「次回に・・・」と伝えるのが精一杯です。今回のニーズを考えると子供の居場所は「こども(には安心安全で自由に過ごせる時間と空間)」にとっても「大人(には安心して預けられる、家庭や家とは異なる経験機会)」にとっても必要とされていると痛感しています。

ココ大付属学園は、学校教育や塾、習い事の場所ではありません。参加すれば国語や算数などのテストの点数が上がるわけでもないし、何かが上手になるわけでもありません。尋ねられたら教えますが、一方的な教えはしません。“そこ”を希望されるなら違う場所があります。
だから「ココ大付属学園では何をしてくれるのですか?」と言う問いには答えづらいのですが、狙っているのは「子ども達が秘める感性の育み」です。

でも、子ども達にすれば「そんなコト、知ったこっちゃない!」なので、せめてココ大付属学園では自主性を尊重して大人が子どもをサポートしたいと、それが大人の役目と。このご時世、安全・安心・自由は大人が構築・演出しなければならず、そうしないと「忙しさの渦、情報の波」に飲み込まれてしまう子どもたち。「昼寝でもすればいい」と、子供たちの気の向くままを推奨しているのはそんなことから。

2022年6月15日水曜日

インチキ先生 is Back!

カツラを被れ!と言われた思い出

ココ大付属学園【夏】の申込が始まりました。一年なんてアッ!と言う間で、去年の夏休みは33日間開校すると、のべ793人が参加。参加学年は1年生が8人、2年生が11人、3年生が10人、4年生が11人、5年生が8人、6年生が3人。男女比は42:48で女子の方が多かった。冬も春も女子の方が多かったな。ただ、去年はコロナウイルスの影響が大きく、利用率は予想より低く60%だった。

教室となったハーモニープラザは、ココ大付属学園関係者以外は来館禁止となり、子供たちは窮屈と思いきや「使い放題だ!」と、換気スースーの体育館で弾けたり、カプラで3mの塔を作って「倒壊セレモニー」をしたり、「縁日/夏祭り」と称して部屋をデコレートしたり、普段とは異なる日々をたくましく過ごしたっけ。そう言えば雷が轟いても突然の雨で濡れても、子供たちは一瞬ビックリするけど、その後は意味不明の大笑いしてたっけ。

2年目になると、一層の充実!と“勘違い”しそうだけど、子供たちが求めているのは「安心安全で自由に行動できる時間と空間」と思っているので“あえて”抑え気味に。
そして今年の夏も「想像×創造の居場所」として感性の育みに寄り添う。去年も参加した子も来るだろうし、初参加の子もくるだろうな。「夏休み期間中は他の仕事は滞りますから・・・ご容赦を・・・。」と、周りにお願いし始める。

2022年6月14日火曜日

ある日のできごと。


「子どもたちに早く会いたいです!」と、ココ大付属学園に参加してくれる大学生の言葉でハッ!とする。もう来月から「ココ大付属学園【夏】」が始まるではないか!今年の夏休みは計35日間開校で定員は40名/日と変わらず。春休みの時は始業前だったからピンとこなかったけど、夏休みは一学年UPして、色々と成長してるんだろうな。先述の大学生、スマホで当時の様子を懐かしんでは画面を次々見せる(涙)

「〇〇のオーナーさんを取材するので、オーディションを行います。つきましてはエントリーのお願いです。」「それって、どうやって調べるんですか?」「FCさんなので情報をお持ちかと」「いえいえ、持っていません。」「メーカーさんなどにお尋ねになった方が良いかと思います。」「そもそもオーディションって何ですか?」「色々と反社じゃない確認とか・・・」「興信所みたいですね」

「河内晩柑美味しいです!」と県外の方からメッセージ。「すっかりファンになりました!」「ふふっ、1個から果汁は約40%だから120-150mlの果汁が出ます。お酒の割材として搾ったら格別ですよ!」と紹介すると「それは放っとけない!」。ふるさと納税で柑橘を取り寄せたとのこと。
「色々なコトをされてますね」と、よく言われるけど当人の頭の中で一本の線で全てが繋がっているから何の違和感も感じず。

2022年6月13日月曜日

学びを創る。


ジャンルは「恋愛、サスペンス/ミステリー、ホラー、青春、アドベンチャーなど」があり、状況は「失恋、トキメキ、張り込み/尾行、追いかけ、挫折、友情、秘密の花園」などり、登場人物は「女子大学生、探偵、学校の先生、就活生、怪しい人など」様々。シーンを考える際は2系統あり、一つは「自分を登場人物に置き換える」タイプ、もう一つは「雰囲気から想像する」タイプとわかる。

アングルを考えてみたり、風にそよぐカーテンの演出をしたり、ホラー感出すために白黒にしたり、疾走感を出すために走ったり・・・。普段とは異なる脳みそを使ってもらい刺激的だったようだけど疲れた様子(笑)。観光地や名跡・名勝ではない何気ない所で物語を感じる場所を探すって簡単そうで難しい。まとめみると、一枚一枚に物語が付随してるから面白くてたまらない。よくぞ校内で考えました。

多くが子供たちを相手にする職業に就くと思われ、その中で大切になるのは「(相手の気持ちを)想像する力」。仮に就職先で「想像力を使って子供たちと接してください。」といきなり言われてもできるはずもなく、こうして一見して遊んでいると思われることが実は後に役立つこともある。映画「ベストキット」のミヤギ先生が「ワックスかけて、ワックス拭く(≒今は分からなくても後に実感)」と教えたのと同じか、違うか。

12ラウンドへ。

2011年6月4日の開校時に集まった木

ココ大の総会が終了。コロナウイルスの影響でココ大の特徴だった地域を訪れる体験型授業ができなくなった他、勢いに乗じて事業転換を決めた矢先に大プロジェクトが頓挫。まさか!と言う事態に巻き込まれる。借金の返済のアテがなくなり、どうしようかな?と悩んでいる所にドスッドスッ!と容赦ないボディブローがきいて、赤字決算が腫れ物のように膨らむ。もしかしてノックダウンか!?

と思いきや、不思議なものでニーズも変化していて組織活動よりもソロ活動が高まり、赤字決算から黒字決算となる。現にココ大付属学園はコロナウイルスの影響下で始まりニーズが高いし、萬翠荘の顧問就任や松山東雲女子大学はソロ活動。「エールラボえひめ」のディレクター就任はココ大の実績とソロ活動の相乗効果が期待されてたり。今年度も予算通りなら来年度に無借金経営になる(はず!)一年前は想像もしてなかった。

今年度はえひめFCの20周年も重なり「バスカヴィル家の犬」の公開、「離婚しようよ」の撮影、他にも撮影はあるはずなので、リングに片膝ついたもののゴングに助けられ、コーナーに下がり呼吸を整えたら、まだ地域の課題相手に戦えそうだった件。でもコロナ前と同じ戦い方じゃないのは明らかで、とりあえず15Rまでは頑張ろう!と思ったり。彷徨った2年間だった件。

2022年6月12日日曜日

変化の合図。


変化は怖い、という話。現状に慣れて、昨日も一昨日も変わらず、明日も明後日もその翌日も変わらないだろうという思い込みは、五里夢中で不明瞭な中で抱きたい「安心感」かもしれない。だけど手取りが16万円だったら?家賃5万+光熱費2万+食費4万+通信1万+交際費3万+その他1万円で計16万円。今は良いけど、30年後も16万円だったら生活は厳しいよね?変化を想像して現状と30年後だったら良くなる可能性はどっちが高いだろう?と。

怖いのは不明瞭で不確かだから。そしてこれまでのささやかな平穏を覆してしまうかも・・・という不安から。ネガティブになりがちだけど、決してそうではない。ただ、一人で考えて、それも「布団の中」で考えるとダークサイドに陥りがち。明るい想像が全くできない。
現状に“違和感”を感じたらそれは変化の合図かもしれない。と、頭では分かっていても気持ちに“フタ”をしてしまうのが自分。

変化は痛みを伴うと言う人がいるけど、個人的には「望んだ変化」なら、不安より期待の方が勝って感じにくいと思うけどな。それよりも「重さ」の方が響くかも。色々と背負い込んだ人と身軽な人では初動などが違う。ありきたりだけど、人生は1度きりなんだから、後で(あの時、行動しておけばよかった・・・)と、周りのせいにするのはNG。それこそ自己責任。みんな怖いのよ。

2022年6月11日土曜日

ネタバレなしで。


エンドロールで「カリフォルニア・フィルムコミッション」が撮影を支援したことに気づき、ウェブサイトをみると「200億円の経済効果がもたらされた。」とホクホク顔で話す関係者を見て(そりゃ、そうだよね・・・)となる。
終始、涙(どこが?と言われても散りばめられてました)の物語だけど、トム・クルーズが「大スクリーンで観る作品です!」と言うからIMAXで2400円払いましたよトム!その価値はあったよ!トム!

それにしても200億円ってどんだけスゴい効果だったのか。数分間のクレジットに載っていた人数だけでもスゴいけど3000人の雇用を創出したとなると一先ず直接効果かな。直接効果に関わる一次・二次間接効果まで広げると倍額かな?世界興行収入は700億円以上だから1000億円は超える予感(その中の2400円は私なのか・・・)。IMAX上映も下支えしてるんだろうな、迫力を感じたいならIMAXで観た方がいい。

こんな撮影を支援できるなんてフィルム・コミッション冥利に尽きる。でも、FCは基本的に陸と思うから海と空まで影響力がないけど、そこは日頃の繋がりによる軍隊なんだろう。
そう言えば撮影中に演習音が録音に支障が出てしまった時、関係者が連絡するとピタッ!と数分間演習音が止まったことがありスゴいな・・と感心したことを思い出す。協力の範囲は広いということ。

100倍楽しくみる!

撮影直前の様子

テレビ愛媛さんへの相談は昨年度末。ロケがあったことをお伝えして提案するもテレビ局だし、組織での検討だし、編成の話でもあるし、視聴率も検討しないといけないから簡単にはGOサインが出ないだろうな・・・と思っていたら出た!
新年度になり「ゆ〜ばら」での放送が決まり森本D、岡田さんらと打合せすると(面白くなる!)と確信。萬翠荘もANAクラウンプラザホテルからも取材にGOサイン。

収録当日は「その場で演出」となり、内木さんの喋りに合わせて適当に喋る。森本Dからお褒めいただくも「二度と同じことは喋れません!」と、アドリブ力を発揮。映画の雰囲気を醸し出す萬翠荘に全員がオォ!となり、バルコニーで最高潮を迎える。
ANAクラウンプラザホテルでは14階にある石鎚で冒頭の収録を行うのもザワザワする(見てのお楽しみ!)。その後は「バスカヴィル・ショコラ」「カース・オブ・バスカヴィル」の紹介。

番組では取り上げられないけど、個人的にはバスカヴィル・ショコラを考案した木田さん(ショコラの見た目や味、試行錯誤の連続の賜物などのエピソード)。今回の企画を実現した遠藤さんの奮闘(東宝などとのやりとりを経たエピソードなど)を感じてもらいたい。
こうして多くの協力を得ながら作品の魅力、地域の魅力は発信されるのだと岡田さん、私は思うのでした!

2022年6月10日金曜日

企画の度に思うこと。


撮影時からフジテレビプロデューサーらに「PRを積極的にしたい!」と伝え、その後も妄想を聞いてもらう。具体的な内容は決まらなくても熱量(想い)を伝え続けることは大切で「愛媛でPRする!」は決まる。すると今度は交渉相手が宣伝会社に移る。彼らは撮影現場に来ていないのでヒットを願いつつも「通常業務で扱う数多い作品の一つ」なので改めて、私の熱量を伝える必要があり、ここで大切なのはプロデューサーと話していた事実。

ここからは「宣伝会社」と「地域での協力者」へ、交渉と検討を同時に並行して行う紆余曲折の旅が始まる。密に連絡を取り合い、常に情報共有を行い妄想を現実に落とし込む。
結果「萬翠荘」では【衣裳展およびパネル展】、「ANAクラウンプラザホテル松山」ではスイーツ【バスカヴィル・ショコラ】、カクテル【カーズ・オブ・バスカヴィル】、「松山市立中央図書館」ではシャーロック・ホームズおよびミステリー作品コーナー、そしてテレビ愛媛【ゆ〜ばら】での特集が実現する。

企画は一人で描けても一人では実行できない。だからお願いを通して共感していただき「自分ごと化」していただけるか否かが分かれ道。特にゼロイチは実績も成果もないから信じていただき、協力者が周りに説明できるかが鍵。だから協力者の協力や熱量によって実現するのが企画。
次はアウトカムの創出、そしてインパクトまで実感できたら次回作でも色々できるはず!

取締られ役再び。

レク中に出た弁当

全てがブーメランなのは百も承知。数時間後に使う資料を空港で作成したり、翌日の資料を前夜に推敲したり、飛行機の時間を信じてスケジュールを組み立てたら数分しか余裕がなくてヒヤヒヤしたり、打合せが長引いて慌てて移動すると、会議開始1分前に到着したり。そんな時に限って「超特急案件」が入り、その場対応で数分間積み重ねていた余裕時間が一気に吹っ飛ぶなんて日常茶飯事(ではダメなんだけど・・・)。

こんな危うい「綱渡り」が成功するのも仲間の助けがあるから。移動手段を用意してくれたり、資料を整えてレクしてくれたり、段取りを調整してくれたり。綱を渡るのは一人かもしれないけど、その準備や調整は仲間のフォローがあって成立している事を危うい場面になればなるほど痛感する。みんなには本当に感謝。だから綱は“渡りきろう”と思うし、“見せ場”もつくろうと思う。

ただ、この「綱渡り」をリスクと思うと安全策を講じるけど、代償はスピード/勢いが落ちること。性格もあるけど石橋を叩いて渡るより「走りながら考える」が基本。
(しょうがないなぁ、協力してやるか・・・)という「取締られ役」再び。そんなリーダーでもいいでしょ?と。ヒエラルキーの頂点に君臨して下知するリーダーもいれば、センターで周りと互いに助けあうリーダーがいてもいいと。

2022年6月9日木曜日

ところ変われば。


お気に入りの木製名刺入れを壊れても使っていたのを知っていたのか(いや、絶対に知らないはず!)、カンヌ国際映画祭から帰国したスタッフがくれた土産の名刺入れ(カンヌ国際映画祭は今回で75回目)。
平たく言えばフランス田舎の「村おこし」で始めた小さな映画祭は75年も続けば文化にまで昇華する。途中に色々と起こるけど、“信念を持って続けること”で雑音もいつしかBGMに感じる。

海外の撮影環境と比較するとパンチが弱い日本の撮影環境。以前に訪れた台北フィルム・コミッションは大作の誘致失敗から国を挙げて取り組み、「ルーシー」などの制作にも関わるアジアで最も勢いのあるFCを思い出す。
日本でも「唐人街探偵」「G.I.ジョー」などの海外大作の撮影誘致支援をしているけど、海外との競争力はまだ弱い。「ガラパゴス化(取り残されない)」しないためにも世界と堂々と渡り合える環境大事。

その傍らで地域も大事。全てのFCが「海外作品の誘致支援」を最重要案件とはしておらず(まずは国内作品の誘致支援です・・・)は当然。世界の情勢と地域の情勢が入り混じって整理できず。劇場公開作品だけでなく配信系作品も増え、その他にYoutubeなどの作品も増えると想像すると(撮影はどうなるの?)などがよぎり、チャンスはピンチ?ピンチはチャンス?とココでも整理できず。

2022年6月8日水曜日

学び方はそれぞれ。


何をしてるかというと「シーンを考えて校内で写真を撮ろう!」とロケハン体験の様子。ボランティアは多様と教えている「ボランティア論」は、河内晩柑からフィルム・コミッションへテーマが変わり、学生に撮影現場で活躍できるボランティアには「エキストラ」と「ロケ候補地探し」があり、ロケハン体験を実施。座学もいいけど自ら考えて行動して振り返って「自分ごと化」する体験は大切。

「やばい!妄想が広がる!」と学生。「そう!妄想&想像こそ全てです、周りをいつもとは違うフィルターで見てごらん。」と言うとピン!ときたのか、グループで相談してキャンパスを散策しはじめて「物語がありそうな」場所を見つけては撮影する学生達。中にはシーンを設定してセリフや演出を入れて写真を撮るグループも現れる。その後は写真を提出してロケハン成果の閲覧会の開始。予想通り、大いに盛り上がる。

授業のポイントはどこにあるか?「地域の魅力とは何なのか?」目立つ施設や派手なイベントだけではなく、足元にも多くあり意外と見落としているが狙い。日々通うキャンパスでは妄想や想像することもないけど、ロケ地と思うと教室はもちろん、ベンチ一つ、木々、階段一段、暗い廊下でさえ魅力的に見えるから不思議。「この授業、面白いです!」と学生。「ボランティアだもの、面白くないと」と私。

2022年6月7日火曜日

生沖縄。


案内いただいたのは米軍の嘉手納基地横にある「道の駅かでな」。ホテルでローカル局を見ると本土復帰50年の特集やニュースが多い。道の駅には沖縄戦の資料館が併設してあり、「知ってるつもりが全く知らない」ことばかり。米軍が上陸したのは写真右手と教えてくれる話が全てリアル。「生まれた時から基地と暮らすと言うのは意識してるんですか?」とストレートに聞いてしまった。

「日常ですからないです。小学校は米軍の子供達との交流もあるし、スポーツでは軍関係者がメンバーだったりしますから」。
その後、嘉手納基地が丸見えの展望台にあがると見学者が多く、皆さんカメラを持っていて「戦闘機などの離発着を狙ってるんです。」とのことで、輸送機が見えると人が集まりカメラを構える。「(撮った画像はマニアなどに)売れるみたいですよ。」(そんな市場があるのか!)と驚く。バズーカ砲みたいな巨大なレンズに無線を傍受してるのかイヤホンの人もいて愛媛じゃ見たことない光景にビックリ。

帰り際に教えてもらったのは嘉手納町は甘薯発祥の地で紅芋につながっているとのこと、ちなみに生の紅芋は沖縄県から持ち出はNG。今回も沖縄の方々にたくさんのおもてなしていただき学ぶ。ホテルからは宜野湾が見えて毎朝ボッーと眺めてた。