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2022年4月15日金曜日

普通ほど難しい。


映画やドラマの撮影相談で時々あるのが「特別な場所じゃなくて、フツーの場所なんです。」というリクエスト。この「フツー」は何気なく聞こえるけど“厄介な相談”になることが多い(笑)。「フツーの家、フツーの道、フツーの店、フツーの公園、フツーの海岸・・・」と続くとフツーってなんじゃい!と思いたくもなる。脚本を読むと確かに「フツー」としか言いようがないから、フツーと紹介すると・・・フツーじゃないんだな、これが。

フツーの家の場合、マンションでもアパートでもなく一軒家と思われる。でもデザイナーハウスでも、平家でもないと思うので、ごくフツーの建売住宅?ここで時々「のび太の家っぽいです。」「メイとサツキの家っぽいです」と言われても、アニメですから!見つかるはずないでしょ!昭和時代の2階建てのフツーの家を紹介しても、ごくフツーだから特徴もなくNGになること多し(じゃあ、フツーじゃないよね!)となる。

実際は「フツーの中にも光る個性などの特徴がある」を探していて、説明が必要だったり小細工ではなく、分かりやすいパッ!と見が求められるから探すのは本当に難しい。だから、家福が借りた宿も、フツーの宿だけど「目の前に横に広がる瀬戸内海」や車の走行シーンで「無機質な車が有機的なカーブに流れる道路」とか「ゴミ処理場だけど平和の軸線というエピソード」があったりとか、難易度が高かった作品だと思うわけです。

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