日記を検索

ラベル 講演講座 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 講演講座 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2025年12月11日木曜日

教える本質は。

コメダ珈琲で振り返り

2日間14時間の講座が終了。
アドバイザーの2人(西城さん、岡さん)と振り返りを兼ねてコメダ珈琲へ。

全体的な振り返りは、互いに知らない同士の関係から14時間で発表できる課題改善アイデアを考えたことは素晴らしかったね!となる。

特に前日まで検討を重ねてきたものの全員に違和感があり、「スクラップ&ビルドしませんか?」と切り出した職員には拍手を送りたかった。なぜなら、講座だからテキトーに過ごすこともできたから。しかし、テキトーで済ませず、やり直ししよう!と決めたのは良かった。

やり直すには、時間の余裕がなかったので、彼らは「一人のアイデアをベースに、それまで重ねてきた意見やアイデアを肉付け」する作戦に変更して、発表に漕ぎ着ける。

だから、発表に“浅さ”はあったものの、個人的には“そこ”は問題なく、とても大切だったのは「やり直そう!」というメンバーの気持ちを引き出してくれたアドバイザーであり、メンバーの意思決定。

ホント、経験値の低い講師やアドバイザーは「自分の知る情報や知識を与えがち。」だけど、経験値の高い講師は「参加者が持つ知識や情報、意思を引き出して気づきを与える」。

これぞ学ぶの醍醐味で、外側から得た学びより、内側から得た学びの方が身に染みる。
特に正解&不正解のない課題に対して、正解を探そうとするのはナンセンス/無意味で、自分たちが信じる方向性や軸を持つこと大事。

で、私たちはどうするか?計6つの課題改善アイデアが出て、それぞれを吟味すると、1つ、2つ面白いキーワード、可能性を感じるアイデアがある。

相変わらずだけど、講座で多くの気づきや学びを得るのは公務員だけど、最も得をしているのは、講師、アドバイザーであり「Teaching is learning.(教えることは学ぶこと)」を今回も体現して終了!

2025年12月10日水曜日

検討中の驚き4選。

伊方町にはウバメガシが自生しているのか!

各グループを見守り、時に検討に入り、質問したり、指摘したり、ヒントを渡したりなどした2日間。
肩書きも職場も異なる職員が一つのテーマで話し合うと、ポロリと個人の意見や感想が出て驚いた4選

<伊方町に自生しているというウバメガシ>
ウバメガシと言えば、材質が緻密で硬く、炭焼窯で焼いたウバメガシは「備長炭」として知られていて、焼き鳥、ウナギの蒲焼、炭焼焙煎コーヒーなどに使われる高級炭。
そんなウバメガシが伊方町にたくさん自生していると知り、マイクロビジネスとして成立しそう!と皮算用が働く。

<1980年代がレトロという彼ら>
1990年代に生まれた職員らにとって、バブルもDCブランドもシティポップもクリームソーダもグレムリンも東京ラブストーリーもレトロ(昔懐かしいできごと)。
1980年代の申し子としてリアルな当時を伝えると、皆んな興味津々で「コーラ1本でそんなにカッコよかったんですか!(I feel Coke/1987の話。)」と驚かれる。

<ロケ地と言っても“推し”でないと行かない>
愛媛/松山で撮影された、舞台となった作品(例:坂の上の雲、がんばっていきまっしょい、離婚しようよ等)があるとは言え、今時は「作品」ではなく「出演者」が推しなので、推しが出演しない実写作品のロケ地と言われても・・・という感じ。
まだアニメ作品の方が行く可能性があるとのこと。

<アイデンティティに挟まれて悩む彼ら>
「公務員という自分」と「素の自分」との間で揺れ動く職員が意外と多く、そのバランスが崩れそうになっている職員も。
「大義名分」「やりがい」だけでの公僕は限界を迎えているようで「この先、(続けられるか)分からないです。」という職員もいれば、民間から公務員に転職されたやる気満々の方も複数いて、個別相談が突如始まる(笑)

今年度は、これまでとは違う雰囲気で、明るく気さくでノリが良かった。
「フィルム・コミッションって県単事業なんですか!」と目がキラキラした公務員もいたし。

8分間の発表。

観光タクシーを活用したロケ地めぐりを提案したグループ

発表時刻まで2時間30分。それまでの検討のワイワイ感から、一気に発表資料(パワーポイント)の作成にギアがあがった職員たち。

あるグループは示した「発表内容」に、それぞれ担当者を割り振って資料を個別に作り、最後は統合して発表の形に整える。

別のグループは一人がパワポ担当者(書記のような感じ)となり、全員でモニターを共有しながら全員で発表の形に整えたり。そんな様子を見守る私。

発表時刻までには昼食もあり、ここでもグループごとに差があり、コンビニでおにぎりやパンを買ってきて、食べながら作業を継続するグループもあれば、目処が着くまで作り上げ、全員で食事に行くグループ。気分転換にバラバラで食事をするグループなどあったり。

資料作成時に多いのは「発表時間までに間に合わず、作成時間の延長」を申告するグループがあるけど、今回は全てのグループが午後1時30分までに発表資料を整える素晴らしさ!(正確に言うと、あるグループは検討内容を描いた紙を写真に撮って貼ってたけどOK!)

【DX人材の育成および活躍モデル協働事業】
→DXのスキルに合わせてオープンバッチを発行し、意欲へのインセンティブを見える化。


マイクロビジネス支援モデル協働事業
→伊方町に自生するウバメガシの備長炭化をモデルにマイクロビジネス支援の見える化。


若年層の防災意識への向上モデル協働事業
→一度は学んでも防災知識がアップデートできていない若年層保護者対象のイベント開催。


ロケ地などの魅力資源を活用する協働事業
→「レトロ」をキーワードに明治・大正・昭和時代のロケ地をめぐるモデルコース。


各グループ8分間の発表時間の中で、よくぞまとめてくれました!と言う感じ。
内容の濃い薄い、強い弱い、深い浅いはあったけれど、24時間前には未だ存在していなかった事業アイデアだったから、素晴らしいと拍手。

さすが!資料づくりが得意な公務員。
1時間20分ほどの発表を終えて、やり切った感、達成感、脱力感が漂う会場(笑)

2025年12月9日火曜日

やり直します!


初日に一所懸命に検討しても、それぞれの思いやアイデアが必ずしも紡がれるとは限らない。
「研修だから責任も問われないし、無難に過ごせばOK」という職員もいたかもしれない。

その一方で「こういう研修だからこそ、普段はできない学びや考えをしたい!」という職員もいて、それは「普段の仕事は〇〇なので過酷です。そんな私にとって研修は唯一の息抜きの機会で、他の職員と過ごせる貴重な時間です。」という感想を寄せてくれた職員がいた(涙)。

話を戻して。初日にたくさん喋り、意見交換して、アイデアを出したけれど、どれも決定打がなく、全員が釈然としなかったのだろう。「やり直します!」と、これまでの検討をスクラップするグループが現れた!

さぞ、悲観してるだろうと思いきや、なんだから全員の表情は呪縛から解放されたような清々しい表情だったのが印象的だった。

ズルズルと中途半端な事業改善アイデアを検討し続けるよりも、サッパリ!やり直そう!という決断は素晴らしい!だけど、6時間後にはテーマへの事業改善事業アイデアを発表しなければならない。どうする?となる。

でも、実際は「これまでの検討のどこがダメだったのか?」に気付けた、明確になったことが事業アイデアをスクラップしよう!に至ったわけで健全なこと!と拍手する。

発表時刻は午後1時30分から。そして、現在は午前11時。
このタイミングで「発表内容」を告知。見守る職員たち。

・協働事業の概要
ターゲット(ペルソナ、ニーズ設定)

改善・解決すべき課題
事業で組む協働相手(2者以上)

協働相手から見た参画メリット

持続化方法(収益手段など)

協働事業名(要ワクワク感!)

ある程度、想像できた内容だけど、これまでの検討内容を整理、事業内容の解像度を高め、言語化した資料を作らなければならず、作成時間は2時間30分しかない!

ギアが一気に入った瞬間の職員の表情が締まった瞬間。

共感の分かれ道。


初日の7時間は意見交換を重視。一期一会のメンバー同士でテーマについて喋りあってもらい、コミュニケーション(意思疎通)の活性化、テーマの深掘り、課題の本質とは、ターゲット層の詰め、ペルソナの設定など、検討するコトは山ほどある!

たった14時間で課題への解決事業アイデアを発表しないといけないから、意外と大変!
でも、そんなコトをするんだったら、最初からプレゼンテーションの項目に合わせた項目に沿って検討をした方が効率的で生産性があるんじゃないの?

と、思われるのも当然だけど、そうすると問いに対して「余計なコトを検討しない。」「回り道をしない。」のほか、「正解不正解がないのに、正解を探そうとする。」傾向があるのが難点。

課題を含むモノゴトは、一本の糸ではなく、無数の訳の分からない糸がグチャグチャに絡まっている状態で、解すことが改善や解決、整理に繋がると思ってる。

だから、この時間は四方八方から出て絡まった意見(糸)を解して整理する必要があるのだけど、上手に整理までできたグループと整理できなかったグループでは「大きな差」が出てしまったのが初日のハイライト「中間報告(初日に検討した内容などを他グループと共有する機会)」。

4テーマ計6グループからの発表は、それぞれ個性豊かでスッキリ発表ができたグループもあれば、モヤモヤ発表になったグループも。

その結果、聞き手(発表グループ以外の研修生)は「共感・理解できた点」「質問・疑問点」をそれぞれ付箋紙に書かなくてはならず、「大きな差」と言うのは、その付箋紙に記された内容で初日の検討が整理されて上手に説明できたグループには好意的な意見が多かったし、整理されず上手に説明できなかったグループには鋭い指摘が多く痛い所を突かれたグループも。

写真は全ての発表が終わり「共感・理解できた点」「質問・疑問点」が各グループに渡されて、どんな意見が届いたのか?ワクワクとドキドキで見ている様子。

これぞ、ワークショップの醍醐味&付箋紙が大活躍する場面と見て、毎回思う。

2025年12月8日月曜日

学校でも会社でも教えないこと。


相変わらず「課題とは何か?」の問い。

・DX人材が育っていない、活躍できていないのが課題。
・マイクロビジネスを始める人が少ない、機運が低いのが課題。
・若年層の防災意識の低さが課題。
・松山でロケ地巡り・聖地巡礼が盛り上がっていないのが課題。


↑と言う認識や設定は全て間違い。
これらの全ては「課題が引き起こした結果」であり現状。

課題とは何か?をキチンと把握していないと、この“ザックリ感な課題もどき”から改善事業、それも協働事業まで考えても、“改善事業もどき”だからフワッとしたツッコミ所の多い改善事業になるのは間違いない!

学校でも会社でも教えない、教えてもらえなかったこと。たぶん、先生自身も知らなかったコトだからと推察。

大きく相槌をうったり、入力したり、メモしていたりする職員たち。でも大丈夫!
持ちネタの「研修所カレー屋の店長」を例に紹介すると、(言われてみれば、そうだよね!)と腑に落ちた表情で笑みになる。

課題さえキッチリ把握できれば、後は課題を解決する事業アイデアを出すだけ。
課題もどきで検討を進めると、現状の整理など一連の必要なプロセスを省いてしまい、課題を解決する事業アイデアを先に検討する傾向がある。

写真は先ずは自分たちでテーマについての意見、現状などを整理して疑問点に変換している最中。一人一人違うから、おのずと視点も違うから、フムフムと気づく。

そして、そこから「誰目線」での課題にするのか?「そう言うのってありますよね?」は、サービス提供者の声であって、ターゲットが享受を感じていなかったら届いていないわけで、意識の切り替えがが求められるのだけど、公務員でありながら、一人の市民、ターゲットの意識になり切ることに奮闘する職員達。

2日間14時間の幕が開ける!


2日間の研修に参加したい!と申し込んだのは、愛媛県庁職員20名と市町職員4名の計24名。
それも皆さん、職場では中堅の方。
来年度の予算編成などで忙しい中の参加。そして、今回は参加者の平均年齢が昨年よりも若かった!

研修は予め設定した4つのテーマに希望を出していただき、各テーマには、今年もテーマに詳しいアドバイザーに参加していただき、職員と一緒に2日間14時間を過ごしていただいた。
アドバイザーにはホント感謝しかなく、これまでの知見などを存分に提供していただく。

(1)久保正明さん(サイボウズ)
テーマ【DX人材の育成および活躍モデル協働事業】

協働によってDX人材の育成と人材の活躍機会を創出


(2)西城貴史さん(エールラボえひめ)
テーマ【マイクロビジネス支援モデル協働事業】

学生、趣味人、シニアなどが副業やスモールビジネスを始める際の支援機会の創出


(3)岡姫乃さん(防災士)
テーマ【若年層の防災意識への向上モデル協働事業】

若年層に響く刺さる防災意識の向上事業の創出


(4)泉谷昇(えひめフィルム・コミッション/いよココロザシ大学)
テーマ【ロケ地などの魅力資源を活用する協働事業】
外国人旅行者対象に松山市内のロケ地などを3時間程度で巡る満足コースの創出

毎年の光景だけど、集まった職員は職種も職場も違うから互いに面識がなく、(あぁ、これから何をさせられるのだろう・・・。)などの緊張と不安が入り混じった表情の人が多く、場の雰囲気はカチコチ。

そんな時は、“そんなコト”さえ感じさせない、考える余裕も与えない
圧倒的な情報量(協働や共創の違い、現状と課題の違い、現在の状況、協働/共創の事例など)で突破!

14時間後はどうなっているのか!?「多様な協働事業推進講座」の幕が開けた!

2025年12月5日金曜日

本音がポロリ。

愛媛でダムカレーと言えば玉川湖
土木系の職員らの会話。
「ダムカレーって皆さんの取組み/仕事のPRに繋がるんじゃないですか?」と何気なく尋ねると、ちょっと間が空いて、何とも言いにくい表情をされるので「えっ!もしかして違うんですか?」と質問を続けると「難しいですね・・・。」と職員。

「カレーは美味しいですし、ユニークなアイデアですが・・・。」「ですが?」「我々が作っているダムを決壊させるでしょ?オォ!(≒悲しい)となりますよね。」「と、言うと?」「我々は24時間365日、ダムの管理をしているので、決壊と言うのは大惨事なわけで、簡単に決壊されてカレーが流れ込む。ねぇ・・・。」と笑いながら周りの職員に相槌を求めて「だよね・・・。」となる。

半分冗談まじりだったけど半分本音何だろうな。


専門家/担当者がそんな気持ちを抱いているなんて、1mmも思ったことがなかったので「そうなんですね。全く知らなかった。」と単に食べ物で、食べ方は自由だけれども職員は注文しないとのこと(笑)。
たかがカレー、されどカレー。職員の仕事へのプライド/誇り、自負を感じた瞬間(笑)

「優しい人に負担がかかるのはよくない。」と、ある職員。
決して意地悪とかハラスメントではないという話。
仕事量に対して人員はギリギリで対応していて、一人が欠けたら周りでカバーするのは仕事ではよくあること。

だけど、仕事量が増えているのに、ギリギリの人数でキャパオーバーに寸前の所へ突発的な事態が発生する。すると、どうしても周りで“さばく”必要があるけど、周りも既にキャパオーバー寸前。

だけど、やっぱり誰かが対応しなくてはならず、「そういう場合、民間ではインセンティブ(優遇措置)でフォロー、補填しますけどね。」と言うと、制度として無いので、優しい人(≒責任感の強い人)が負担してくれて成り立つこともあるとのこと。

お金というインセンティブでなくとも、時短やテレワークでもOKなどのインセンティブでもいいんですけどね・・・と本音がポロリ。

実はしてるかも。

週末は神主さんという職員も

「復(副)業のイメージが湧かない。」という職員。

「ひと昔前のイメージで言えば“副”業であって、“主”の生業があって、主の生業以外にも稼ぐ必要があるなど、仕方ないイメージで、““副業しなくては稼げない”など、イマイチな誤解があったかもしれませんね。」と伝えると(まぁ、そんなイメージもあったよね。)的な雰囲気。

「でも、今は“副”ではなく“複”なので、格上とか格下とか全く関係なく、同列に稼ぐ手段として複業されてる方も多いですよ。私は“いよココロザシ大学”と“フィルム・コミッション”の2本柱が複業(≒名刺を2枚持てる仕事)です。」と紹介

そんな話をしていると先日立ち上がった「EHIME no MIKATA(公務員の複業推進団体)」を思い出し、紹介すると驚く職員たち。

どうやら職員の中には、いつか複業に挑戦(≒自己表現など)したいと思っている方もいて、ひと昔前の複業イメージ(お金が必要など)は今はないみたい。

でも、ここまで話してもピンとこない職員は未だいて、どうしたら復(副)業のイメージを共有できるか?と巡らせてたどり着いたのは・・・。

平日は公務員、週末は実家の農業などのお手伝いは兼業と言っているけど、復(副)業と言えるかもしれません。ただ、復(副)業のイメージがないのは、賃金が発生していない(=手伝い/ボランティア)からかも。だから、実は意外と多くの人が復(副)業をしているけど、そう思っていないという認識が復(副)業のイメージとして湧きにくいかも。」と伝えると、(あぁ!そういうことか!)と相槌をうってくれた職員複数。

実は既に復(副)業と同じ働き方をしているけれど、手伝い/ボランティア=無償だと、生業と認識するのは指摘されないと分からない。は“地方あるある”かもしれない。

収入増だけの理由でなく、自己表現、生きがいなど、復業は今後も確実に増える!

2025年11月28日金曜日

タイトルは『スクリーンの裏側から学ぶ愛媛の魅力』

80人の先生、関係者が聴講

公益財団法人愛媛県教育会という現役の学校の先生、校長先生などを歴任された方々が所属されている団体があり、フィルム・コミッションについて講演を依頼されたのが9月。
講演タイトルは「スクリーンの裏側から学ぶ愛媛の魅力」

正確に言うと、8月に講演した「女性教職員指導者対象の講演会」で聴講された関係者から熱烈にお誘いを受けた。

フィルム・コミッションと教育、それも小学校、中学校の現役の先生多数という参加者へどう伝えれば記憶に残るか?もしくは子供達へ届くか?

やはり事例が一番響くだろうと、成功事例、失敗事例などを紹介して、時に笑いをとりながら(例:制服の膝下膝上問題など)いかに愛媛は撮影側にとって魅力的か?を紹介。

持ち時間80分の中で、多く使った言葉の一つに「地域を巻き込む(巻き込み力)」があって、撮影相談窓口は「えひめフィルム・コミッション(事務局:愛媛県観光国際課)」だけど、えひめFCだけでは撮影支援は絶対に無理で、そこには時に無理をお願いする相談があり、無茶振りを許容してくれる撮影協力者の存在がある。

フィルム・コミッションは基本的に「お願い」しかしないから、地域から信用されている&面白いと思われないと巻き込み力は発揮できない。
そう思うと、ホント、愛媛県は許容量が高い/多いと思う。

だから、壇上からも「学校の校舎は撮影のニーズが高いです。撮影の相談で伺う時はよろしくお願いします。」と伝えたのも、リップサービスではなくて本当の話(笑)。
笑ってくださった方もいて、ウケはよかった。

聴講いただいた先生の中には、我が子がお世話になった先生もいて、再会を喜んだり、「泉谷さんの職業を理解できました!」と当時は怪しさを感じてたようだったり(笑)、8月の女性教職員指導者の会でお世話になった校長先生もお声がけくださったり、県内の先生が聴講する機会はないから、私にとっても有意義な時間となって終了。

終了後、愛媛県教育会の理事長、専務理事から「ココ(愛媛文教会館)をロケ地にできませんかね?」と相談されて、わっはっは!

宿泊も可能とのことだし、小規模撮影隊なら可能かもしれないと、リップサービスだったかもしれないけど、結構本気に受け止めてしまった件。

2025年11月22日土曜日

泣けました。


愛媛県職員へ実施した「NPO・ボランティア講座」の受講感想が愛媛県研修所から届く。

200名以上が受講した内容は、モノごとの捉え方も知識や経験なども異なる一人一人が「なにをどう学んだか?」が大事で、200種類以上のコメントを全て読み終えたら、伝えたいコト以外にも届いていて、気がつけば涙が溢れてた(涙)。

<知識の更新・誤解を修正できた>
  • NPOは利益の出ない活動と思っていたが、誤解に気付き、理解を深めることができた。
  • NPOとNPO法人に違いがあるとは知らなかった。
  • NPO法人について曖昧だったが、詳しく教えてくださり、興味がわいた。
  • NPO法人が、活動のために必要な営利的な活動をしていることを初めて知った。
など、自分の理解がバージョンアップしたというコメント多数。

<モノの見方・捉え方に新発見、更新された>
  • 普段の見慣れた景色が、外から見るとその地域にしかない財産と学んだ。
  • 課題と現状の混同(勘違い)が印象深かった。
  • 地域の魅力とは『日常に溢れている』という言葉が印象的だった。
  • 観光支援で映画などでの聖地巡礼がSNSと相性が良いと感じた。
など、視野や見方が広がったというコメント多数。

<行動変容・仕事への応用に気づいた>
  • 現状が把握できたら、その後は課題まで追求したい。
  • 観光系の業務にも興味がわき、今後のキャリアにも影響がある講義だった。
  • 県職員として愛媛の魅力をもっと知る必要があると思った。
  • 業務の中でNPOの目的を学び、今後も協働しながら関わりたい。
など、学びを自分の行動や仕事に活かそうというコメント多数。

<仕事や職務にワクワク感を覚えた>
  • 映画が好きなので、フィルム・コミッションにとても興味を持った。
  • 講師が熱意をもって仕事に取り組んでいることが伝わり、胸を打たれた。
  • 自分もいつかフィルム・コミッションで一緒に活動したいです。
  • とても面白い内容で、終始興味をもって楽しめた。
など、感動・興味・ワクワクなどあったというコメント多数。

講師役が一方的に伝えるではなく、受講者と一体化して進めると、学びも大きいし気づきも多いと思う。

2025年10月13日月曜日

講演会終了!

ロケ弁よりも豪華ですよ!と伝える。

2024年5月に「日本交流分析協会」から「2025年10月に全国大会が松山で行われるので、その際に講演して欲しい。」という依頼。
依頼主は25年前にお会いした寿美江先生。今回の松山で行われる全国大会の実行委員長だった!

超がつくほど久しぶりの声がけに感謝と共に「講演って何を話せばいいですか?」と尋ねると「フィルム・コミッションを通して愛媛/四国の魅力を紹介して欲しい。」という内容。

25年という月日は経っていたけれどフィルム・コミッションの活動はご存じであったようで、かつ講演に推薦していただいたことが嬉しくて快諾。と、言っても一年以上の先の話。

でも、月日と言うのは、(あと1ヶ月か、あと1週間、えっ!明日か!)とアッ!と経ってしまう。

18時前に講演会場に到着。

控室に通される際、「あっ!泉谷さん!」と声をかけてくださったのは、「離婚しようよ」の時の撮影でお世話になり、また公民館の勉強会にも呼んでくださった20年来の知り合いのTサン。

鼓響という太鼓演奏者の格好をしていて、「Tさん!そっか!太鼓の演奏と言うのはTさん達のことだったんですね!」と、アウェーな環境で知人がいると安心する“あるある”。

全国各地から集まった大会での講演はつつがなく終了。
フィルム・コミッションについて全く知らない方にお話しするのは楽しいけど、映画やドラマなどを知らないと全く分からないし、つまらない内容になる可能性もあったけど、多くの方から相槌や拍手もいただき、合格点はいただけたかなと。

肝心の寿美江先生は、実行委員長だったのでゆっくり話せる機会もなく、でも喜んでくださって何より。

写真は講演が終わった後にいただいたお弁当。
実は講演会はお弁当を食べながら聴いていただいたので、講演でも話題にした「ロケ弁」と相まって、配られたお弁当を指さして「ロケ弁って、これよりも(献立は)上なの?下なの?」と質問される。

「ロケ弁は、これほど具材が豊富でないです。また汁気のある具は少ないですね。こぼれますから。」と、ウンチク並べると、喜んでくれた質問者(笑)。

「(配られたお弁当を見て)これはいくらかしらね?」「いくらでしょうね?」と、やはりロケ弁は話題になりやすいと実感して、全て終了!

2025年10月9日木曜日

こういう授業もアリ。

付せん紙に感想をビッシリ書いてくれる。

計6時間で学生たちが得た学び、気づき、感想などを全て書き出し、ChatGPTに協力してもらうと、表面的とは異なる深層心理のような思い、考えにたどり着いたかもしれないと。

高校卒業後の進学を4年生大学と2年制専門学校を比べて専門学校に決めた学生、高校を卒業して就職したけれど、離職して専門学校に入った学生もいたり。

30人余りの学生には一人一人に「想い」があり、早く働きたい≒稼ぎたい(自立したい)という学生もいて、すると、デザインだけできればいいのか?という話にもなり、今回のような「デザイン技法」は一切教えない&伝えない講座でも意味があったかな。

感想で多かったのは「自分/デザイン/課題との向き合い方について気づきが多かった」。
知っている or 知らないでは「心の持ちようが違う」から、まだ直面していなくとも良かったかも・・・は自己採点。

改めて学生たちが得た学び、気づきは以下の通り。相手を知るって大切。

(1)完璧よりも「まずやってみる」マインドの重要性

└ キーワード「Done is better than perfect.」「完璧主義より完了主義」「先ず終わらせる」

→完璧を目指して動けなくなるより、「まず行動すること」が成果や成長に繋がる。

後からブラッシュアップできると知って、挑戦に対する心理的ハードルが下がった。


(2)継続・積み重ねが自分をオンリーワンにする

└ キーワード「継続/持続」「諦めない」「コツコツ」「積み重ね」

継続がスキル・信頼・成果を育てることを実感した。

実例を通して、“続けることが自分の価値を生む”という確信を得た。


(3)自己理解とモチベーションの理論的理解

└ キーワード「自己決定理論」「セルフリーダーシップ」「課題の乗り越え方」「自分を客観視」

心理学的視点から、自分のモチベーションや行動特性を見つめ直した。

「自律性・有能感・関係性」といった心理要素が理解を深め、自己成長に繋がった。


(4)偶然や困難を前向きに捉える思考転換

└ キーワード「計画的偶発性理論」「課題の乗り越え方」「ネガティブ→ポジティブ」

偶然の出来事や課題を「成長のチャンス」と捉える発想を学んだ。

不安や失敗を“次へのきっかけ”に変える柔軟な思考が生まれた。


(5)デザイン・表現の価値とコミュニケーションの意味

└ キーワード「デザインの価値」「非貨幣価値」「言語化」「発信」

デザインは金銭価値だけでなく、感情やつながりを生むと知った。

発信・言語化・共有が学びやモチベーションを深めることを体感した。

先生みたいになりたい。


グラフィックデザイン科への特別講座だったので、てっきり全員(30名余り)が「グラフィックデザイン≒商業デザインなど」への道を希望していると思ったら、そうではなかった件。

それもそのはず、彼らはまだ一年生で“今後”について描きにくい&描けなかった。
とは言え、中には「パッケージデザインに興味がある。」「絵本作家に興味がある。」など、話を振ると夢を語ってくれる。

ある学生にも「どんな方向に進みたいと思うの?」と振ると、しばらく沈黙があって「先生みたいなデザインをプロデュースしたいな。」とポツリ。

この発言の背景には、これまでの実績を見せて「これらの作品は私がデザイン(描くこと)してません。方向性などのコンセプトデザインを担当してデザイナーと一緒に作りました。」と、自分では描いていないことを紹介したからと思う。

その学生は一度、社会人を経験してから河原デザインアート・専門学校に入学していて、働いていても「絵を描くことを諦めきれなくて」的な内容で入学。

でも、本人いわく「絵が特段に上手くない。」とのことで、(たぶん)周りの学生と比較してジレンマ(≒もどかしさ)を抱えていそうな表情。
社会人を経験すると、現実も見えたり。でも夢も垣間見えたり。
「今からでも十分になれるよ!大丈夫!」とエール。

そして「AIが発達する中でデザイナーって生き残れますか?」と言う質問。
「AIにデザインをお願いしたら、数秒で何パターンも提示してくれるもんね。同じことを人間がしたら2-3日かかるよね?どうする?」と不安をさらに煽ってしまった、ゴメンなさい。

「じゃあ、AIができないデザインをすればいいんじゃない?」と隣の学生。
「それって・・・ナニ?」と質問した学生。
「先生が言ってた貨幣価値と非貨幣価値の間に何かあるんじゃない?」と問いを立てた隣の学生。
「・・・。」と、質問した学生は考え込んでしまったけど、そんな問いがあちこちで見受けられた授業はGOOD!

2025年10月7日火曜日

今度は一年生へ特別講義。


先日は二年生への特別講義を行った河原デザイン・アート専門学校。
その勢いで非常勤講師になってしまう(笑)。

そして、その勢いそのままに今度は一年生への特別講義を行うことになる。学生はグラフィックデザイン専攻の学生達。半年前までは高校生(当たり前)で、30人超というのだからグラフィックデザインってやはり人気なんだなと。

「特別講義」としか聞いていない学生。
だから「おはようございます!」と言って返答はあるものの(この人だれ?)は前回の二年生と同じ。
そして「デザインの技術、レイアウト、配色などはお伝えしません。」と冒頭に述べたものだから、(じゃあ、何なのさ?自慢話?)的な雰囲気が漂ったのも前回と同じ(笑)。

資料を見せながら、少しずつ学生に近づいたつもりだったけど、「皆んなの持ち味はなに?」と、突然の話題に(ハッ!?持ち味?何ソレ?考えたこともないよ!)と困惑した学生だったけれど、内省してもらい捻り出してもらう。すると・・・。

「一途力、引出し力、マイペース力、共感力、影響されやすい力、切替力、調べ力、思考力、打開力、欲張り力、運動力、没頭力、サブ力、想像力など」色々でた中で、【脱線力(寄り道力)】がピカイチだったり。二年生では【勘違い力】に拍手したっけ。

そして前後左右のクラスメートと共有し、周りからも「〇〇力」を授けてあげてね!と伝えると、さっきまで堅かったクラスの雰囲気は一気に柔らかく、話し合いたい!に溢れた雰囲気になり、全員が前のめりで他の人の話を聞いたり意見を出したりして、ワイワイガヤガヤ。

実は自分には、「自分が思ってる(知ってる)自分」「他人が思っている自分」「本当の自分」がいるとのことだから、この機会に殻を破ろう&オープンマインドになろう!という作戦。

一見、遠回りのようだけど、その過程はデザイン(センス・思考・技術など)に活きるはず。

2025年9月17日水曜日

200名以上の職員研修、終了。

信号待ちのタイミングで目に入った「かに道楽」動いてた。

8月から5週間に渡って愛媛県職員を対象にした「NPO・ボランティア講座」が終了。
200名以上が参加し、各回で気づきと驚きが多くあった件。
お疲れさまでした!と、自分を労う。

各回とも前半は「NPO(法人)・ボランティア」について。
「NPOやボランティアについては学ぶ機会がなかったので(目的や活動内容などが)よく分かった。」は感想から。

研修所の担当者も「(NPO法人の)当事者から、多面的に実情を含めたNPO・ボランティアの研修って他ではないですよ。」とのことで、行政向けだけでなく、企業や団体への必要性もあるな・・・と思ったり。

愛媛大学、松山大学、聖カタリナ大学でも無いと思う。
松山東雲女子大学はボランティア論で教えてる。

後半は「NPO・ボランティア&協働/共創」の事例として「フィルム・コミッション」の紹介。
前半は堅めな話だから、後半の柔らかさというかギャップが面白かったと思う。

純粋に映画やドラマを物語として観るのも楽しい。
でも、裏側ではNPO法人やボランティアも撮影に関わっている/関われると知ったら、もっと楽しい。

協働や共創の視点からも、経済効果(例:直接経済効果で1000万円以上など)や波及効果(聖地巡礼、ロケ地めぐりなど)もきちんと出せていて、かつ、費用対効果も非常に良いから事業も続く。

今年度も担当者に喜んでいただいて何より。
次は12月に2日間行う講座!

写真は、研修所へ向かう途中の赤信号で、左を見たら「かに道楽」のカニが足と手をニョキニョキ、目を上下にギョロギョロ動かしていた(写真で表現するのは難しい)。

で、思い出したのは先日、妻が食事会に誘われて「かに道楽」へ行ったら、5500円のコース料理のはずが、+2000円の飲み放題も追加されていて、交渉の結果、5500円で済んだという話を聞いて(なんだかスゴい話だな、愛媛だからできたのかな?)と思ったら、青になった。

2025年9月5日金曜日

聞いて欲しかったのかな?

授業の様子

これは、どう捉えたらいいんだろう?
わずか6時間しか一緒に過ごさなかったのに、最後にお願いした受講感想を長文で返してくれた学生が多かったこと。聞いて欲しかったのかな?

エールと感じた学生も多かった中で、果たして自分は・・・と、あるべき姿(理想)と現実の乖離に不安を吐露してくれた学生もいて、「この先は長いから、焦らず少しずつ埋めていく&近づいていくでOK!」と、再びエール。

実は(ちょっと難しいかな・・・)と思っていたモチベーション維持のヒントになる「自己決定理論(エドワード・デシ)」を自身の半生と照らし合わせたら、納得した学生が多かったこと。

そんな彼らの感想を、いつもの通り、まとめてもらったら・・・。
悩むのも大切な成長過程!

<ポジティブな感想>
① 自己理解の深化
•自分の強みや興味から可能性を広げられる時間になった
•好きなことや得意なことを深掘りするスタイルが新鮮で楽しかった
•自律性・有能性・関係性という要素を通して、自分の本質を理解できた

② 完璧主義から継続志向へ
•完璧を求めず、合格ラインを80点にして継続を目指したい
•「まず完成させる」ことで視野が広がった
•完璧を求めないことが行動の幅を広げると実感した

③ 他者との関わりからの学び
•クラスメイトからのフィードバックで自分の潜在能力に気づいた
•一行日記や一週間日記を通じて他人の考えや生活を知れたのが面白かった
•嫌いな人の意見を知見として受け止める姿勢を持てた

④ リーダーシップの再定義
•リーダーにはさまざまなスタイルがあることを知った
•自分に合うリーダーシップの形で良いと気づいた
•現在取り組んでいる活動にて、自分のリーダー像を再確認できた

⑤ キャリアや将来への応用
•デザイナーとして自分の特性を理解する大切さを実感した
•好きを極めることの重要性を体感できた
•目標を紙に書くことで達成に近づけると感じた

⑥ 授業そのものの評価
•自己分析は難しいが楽しく取り組めた
•普段考えないことを考える機会となり、想像力を試せて楽しかった
•学びや知識に敏感でありたいと感じた

<課題・悩みを含む感想>
① 自己理解の難しさ
•今まで自分を知っていたつもりだったが、意外と知らない一面が多かった
•自分を見つめ直しても大きく変わらないと感じた

② 完璧主義との葛藤
•中途半端で最後までやり遂げられないことが多い
•完璧を求めすぎて複数課題があると半端になることがある

③ 他者との関わりでの課題
•周囲からの評価と自分の自己認識にギャップがあり戸惑った
•嫌いな人との関わり方は簡単ではなく、受け止めるのが難しい

④ リーダーシップの悩み
•グループ活動で進行役がうまくできず悩んだ経験がある
•自分はリーダーに向いていないと感じた

⑤ キャリア・将来に関する不安
•就活での不安から自分を見つめられていなかった
•立派な目標を掲げても「自分にできるだろうか」と不安を感じる

2025年9月4日木曜日

大いに勘違いして!


河原デザイン・アート専門学校の2年生、30名余りへ特別講座前編。
既に希望就職先から内定が出た学生もいれば、就活中の学生もいる時期。
どちらにせよ「不安と期待」が入り混じり、無意識のうちに思考や視野が狭くなっていたかも・・・は、学生の振り返りから。

いづれにせよ、来年4月には新生活が始まるに際して「自分の持ち味ってなに?」と自身に考えてもらう。

すると「表現力、計画力、おしゃべり力、言語力、生命力、耐久力、一途力、行動力、自由主義力、勘違い力、発想力、こだわり力、集中力、没頭力、偏愛力、マイペース力、ハングリー精神力、なんとかなるでしょ力、継続力、観察力、ラッキー力など」の造語が生まれる。

ただ、これでは「意味が分かるようで分からない」ので、グループに分かれて、〇〇力を書いた背景やエピソードを共有してもらうと、それまで静かだった学生達、ワイワイガヤガヤ盛り上がる。

何をそんなに盛り上がったのか?と思ったら・・・。

  • 自分の持ち味を造語で書き出すことで、気づかなかった自分に目を向けることができた。
  • 先生から見た私は行動力があるらしい。自分ではそうは思わなかった。
  • 友人や先生から表現力があると言われたのでその力を今後も継続したい。
  • 自分に解決力や世渡り力があるのを教えてもらって初めて知った。
  • 短所だと思っていた部分が、周りからは長所だと思われていた。
  • 同じものを見ても感じ方や考え方、捉え方が大きく違っていた点が面白く感じた。
  • 自分の能力や得意なことを再確認することができた。
  • 自分が知らない自分がいることや、視点を変える大事さを知った。
  • 意外と自分のことや相手の事を細かく知らなかった。
  • 自分の性格や好きなことを他の人に言われて納得することが多かった。
  • 周りから行動力があると言われて自分ではそんな風に思ったことがあまりなかったので、意外な自分の性格を再認識した。

など、最も身近なはずの“自分”について、意外と知らずクラスメートからの指摘で気づいた・・・が多く、自信がついたり、自己肯定感を実感したり。

個人的には「勘違い力」が印象的で、一見してマイナスイメージだけど、「大いに勘違いすることで大きく化けるからね!」と伝えると、ハニカミながら嬉しそうな表情をした学生がハイライト。

私も大いに勘違い(≒妄想)したから。

彼らのまとめ。


「NPO(法人)が行政との協働/共創のパートナーしてなり得る理由」という直球について、「講義前」に想像、「講義後」に気づいた点を職員に書いてもらう。

すると「予算がないから」「資源が足りないから」など(あららっ・・・)な回答もあったけれど、40以上の意見が出たのでまとめてもらった。


1. 公益性と非営利性の親和性

•愛媛県は公共性を重視する行政機関であり、NPO法人も利益追求ではなく公益を目的とする。

•この「非営利性・公益性」が共通点となり、公平性や公共の信頼を確保/担保できる。

•企業と異なり特定利益に左右されず、市民にとって納得感のある協働/共創が可能。


2. 専門性と多面的アプローチ

•地域課題は複雑で多面的であり、行政だけでは対応が困難。

•NPO法人は専門知識や独自のアプローチを持ち、根本的かつ持続的な解決を志向する。

•行政が知るべき課題と、NPOが専門としている分野が合致しているケースが多く、相互補完関係が成立。


3. 地域密着と市民性

•NPO法人は地域に根差し密着しており、市民の声やニーズを直接反映できる。

•メンバーが県民であることも多く、「県民主体の行政」を実現する架け橋となる。

•市民生活の実態に即した課題把握と改善提案が可能。


4. 協働による資源補完と創造性

•愛媛県は予算や人員に限りがあるが、NPOは人脈・ノウハウ・熱意を持ち補完できる。

•意欲的に協力する姿勢や専門家の創造的アプローチを行政に取り込むことで、より効果的な解決策が生まれる。


5. 社会的信頼と共感の効果

•NPOは「社会貢献度の高い存在」として市民や社会から信頼を得やすい。

•行政がNPOと組むことで、「営利でなく社会のために」という印象が強まり、取り組みへの共感や支持が広がる。

•行政とNPO法人が共通のビジョンを掲げ、共有することで、県民を巻き込んだ持続的な共創が可能となる。


<総括>

愛媛県とNPO法人は「公共性」「専門性」「地域性」「資源補完」「信頼性」という5つの観点で親和性が高く、協働・共創のパートナーとして最適。

研修はあと2回、同じ問いを投げかける事で何が変化して、何が変化しないのか?
興味深いところ!

2025年9月1日月曜日

どうしてでしょうか?


「どうしてNPO(法人)は、行政との協働/共創のパートナーとしてなり得るんでしょうか?」
的な質問をされる。

答えを探るには、予め「地域の課題の現状」について理解しておかないといけない。
「地域の課題の現状」は・・・。

(1)地域の課題は平面でなく多面的である。
ジグソーパズルのように一つ一つ課題を解決して平面的に解決したと思っても実は地域は多面的なので、単に一面を解決したにすぎない。

(2)地域の課題は要因が複雑に絡まっている。
ゴミ屋敷=片付けができない人。というほど簡単な話ではない。外側ではなく、内側から原因を突き止めてないと、根本的な解決には至らない。

(3)課題の解決/改善が新たな課題を顕在化させる。
課題を解決/改善させたとしても、その解決/改善が違う課題を表面化、根本的な課題を顕在化させてしまうことがあり、持続的な解決/改善が求められる。

先ずは上記をしっかり認識しないと「課題の深刻さ/根深さ」を想像できない。
そして、複雑に絡み合う原因は、行政だけで立ち向かうほど簡単ではない。

すると、同じ非営利組織であるNPO(法人)に白羽の矢が当たる機会があるけれど、NPO(法人)だからと言って、全てのNPO(法人)が、行政との協働/共創のパートナーになれるわけではない。

同じ方向(ビジョン)を向いている。同じ課題意識を持っている。同じ解決/改善方法を共有している。など、協働/共創のパートナーになるには互いに補完し合いながら、必要と思いながらが大切で「信頼できる間柄か?」どうかが肝。

そのためには「想像と創造が必要」と明日も言おうと思う。